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Gemini 4 Carbonとは:防御者限定でAPI未公開、一般公開はいつ?

2026年10月29日時点、Gemini 4 Carbonを使えるのはFairwindの一部の防御組織だけで、公開日は未定です。今はArgonで進め、12月1日の値上げに備えます。

LaoZhang AI Team公開22 分で読めます
目次
Gemini 4 Carbonの提供状況:2026年10月29日時点で使えるのはFairwindの一部の防御組織だけ。ゲートウェイ経由のgemini-4-carbonは503で、一般公開日は未定

Gemini 4 Carbonは、Googleが2026年10月28日(米国時間)に発表した次のフロンティアモデルです。2週間前に提供を始めたGemini 4 Argonを土台に、サイバーセキュリティと長時間続く作業の能力を伸ばしたモデルで、Artificial Analysisの総合指標Intelligence Index v5.0では59で1位になりました。ただし今回は「発表」であって、誰でも使える「提供開始」ではありません。Googleの発表文によると、Carbonは今週から一部のサイバー防御組織(cyber defenders)に提供され、その後Fairwind Programを通じて信頼できるパートナーへ段階的に広げ、開発者・企業・一般向けには「できるだけ早く」公開するとされています。

2026年10月29日時点で、Gemini API、AI Studio、Geminiアプリ、Vertex AIの公開ページにはCarbonのモデルIDも料金の行もなく、同日にAPIゲートウェイ経由でgemini-4-carbonを呼び出すとHTTP 503が返りました。開発やエージェントの作業でいまGoogleのフラッグシップが必要なら、Carbonを待たずにgemini-4-argonで進めてください。そのとき予算に入れておきたいのが、Argonの導入価格(100万トークンあたり入力$2・出力$10)が11月30日で終わり、12月1日から入力$4・出力$20に上がることです。

例外は、政府機関や医療、通信といった重要なサービスでセキュリティを担う組織です。Fairwind Programはこうした防御組織向けの申請制のプログラムで、一般公開より前にCarbonへ届く経路として発表されているのはこれだけです。個人や一般の開発者は対象外なので、Gemini APIのモデル一覧と料金ページにCarbonが載るのを待つことになります。

Gemini 4 Carbonはどこで使える?5つの入口の現状

2026年10月29日時点で、一般の開発者や契約者がCarbonを使える入口はひとつもありません。Googleが公開先として挙げた「開発者・企業・一般向けのプロダクト」のどれにも日付はなく、発表文にはモデルID、対象プラン、コンテキスト長、レート制限も書かれていません。入口ごとの状態は次のとおりです。

入口2026年10月29日時点の状態Googleの説明
Gemini API・AI Studioモデル一覧、料金ページ、変更履歴のどれにもCarbonがない開発者向けに「できるだけ早く」。価格だけ発表済み
GeminiアプリGeminiアプリのリリースノートにCarbonがなく、@GeminiAppの告知もない一般向けに「soon」。どのプランから使えるかは未発表
AntigravityGoogle社内では使われている(AntigravityのVarun Mohan氏のX投稿)VentureBeatによると、Mohan氏はFairwindでの拡大がAntigravityでの一般提供より先だと説明
Vertex AI(企業向け)Vertex AIのGoogleモデル一覧にCarbonがない企業向けに「soon」
Fairwind Program「今週から」一部の防御組織に提供。プログラムのページはまだArgonだけを記載信頼できるパートナーへ段階的に拡大

Google DeepMindのGeminiモデルページには、すでにCarbonの紹介とベンチマーク、評価方法の資料が載っています。ただしこれは性能の説明で、どこで使えるかの案内ではありません。また、公開ページに載っていないからといって、Fairwindの参加組織や一部の企業に非公開で提供されていないとまでは言えません。読み取れるのは「一般の開発者や契約者が申し込める入口はまだない」という点です。

2026年10月29日のAPIテスト:gemini-4-carbonは503、Argonは応答

2026年10月29日10時36分(日本時間、01:36 UTC)に、APIゲートウェイのapi.laozhang.aiを従量課金のキーで呼び出しました。モデル一覧(GET /v1/models)には190モデルが並び、Gemini 4はgemini-4-argonだけでした。gemini-4-carbonをOpenAI互換のChat CompletionsとネイティブのgenerateContentで、gemini-4-carbon-previewをChat Completionsで送ると、3回ともおよそ1.1秒でHTTP 503が返り、課金はありませんでした。同じキーでgemini-4-argonに送った確認用のリクエストは「ok」と返り(finish_reasonはstop、入力37・出力5トークン)、キーやネットワークの問題ではないことも確かめています。

注記:laozhang.ai は当ブログ運営チームの自社サービスです。その料金は中立的な比較ではなく、自社の提示価格です。

POST https://api.laozhang.ai/v1/chat/completions   model: gemini-4-carbon
HTTP 503
Current group default has no available channels for model gemini-4-carbon
under billing mode [pay-as-you-go, pay-per-request]

このテストが示すのは、10月29日の時点でこのゲートウェイにはCarbonへの経路がない、ということだけです。Googleの公式キーでGemini APIを直接呼んではいないので、Google側のAPIがどう応答するかはこの結果からはわかりません。gemini-4-carbon-previewも発表されたIDではなく、プレビュー版の名前を推測して試したものです。それでも、同じ日にGoogleのモデル一覧・料金ページ・変更履歴にCarbonがなかったことと合わせると、一般の開発者がAPIで呼べる状態ではないと判断できます。なお、laozhang.aiのモデル一覧(2026年10月29日時点)にもCarbonの項目はなく、Gemini 4は2026年10月14日に追加されたgemini-4-argonだけです。

Gemini 4 Carbonはいつ使える?日付は未発表、Argonは13日で一般提供

一般公開の日付は、2026年10月29日時点でGoogleのどの発表にも出ていません。Logan Kilpatrick氏は「まずサイバー防御組織に提供し、もっと広く使えるようsoon取り組んでいる」、Josh Woodward氏は「次のステップでより広く提供する」とXに投稿し、Google DeepMindの公式アカウントも防御組織からのフィードバックでガードレールを改善してから「soon」アクセスを広げるとしています。Google DeepMindのKoray Kavukcuoglu氏は自身の投稿でこれを「Gemini 4 Carbonのプレビュー」と呼んでおり、いずれの投稿にも日付や対象のプランはありません。

目安になるのはArgonの前例です。Argonは2026年9月30日の発表時点ではFairwind経由の防御組織に限られ、13日後の10月13日にGemini API、AI Studio、Geminiアプリ、Antigravityで一般提供されました。Carbonが同じ間隔をたどれば11月10日前後になりますが、これは前例からの推測で、Googleの約束ではありません。違いもあります。Argonの発表文には「まず有料のAPI顧客とGoogle AI Ultra契約者から」と最初の対象が書かれていましたが、Carbonの発表文にはこの一文がありません。代わりに、米国政府の自主的な公開前テストの手続きに参加していることが明記されています。最初にどのプランやAPIの利用者が対象になるかは、まだわかりません。

Carbonの一般公開を見分ける方法:確認するページの順番

公開されたかどうかは、ニュースを待つより先にGoogleの開発者向けページで確かめられます。Argonのときは2026年10月13日付でGemini APIの変更履歴にモデルIDgemini-4-argonつきの項目が載り、モデル一覧と料金ページにもArgonの行が加わりました。Carbonでも同じ場所に出ると考えるのが自然なので、次の順に見てください。

  1. Gemini APIの変更履歴(changelog)に、日付とモデルIDつきのCarbonの項目が出ているか。10月29日時点で、Gemini 4の最新の項目は10月13日のArgonの一般提供です。
  2. Gemini APIのモデル一覧にCarbonの節ができ、正式なモデルIDが書かれているか。gemini-4-carbonという名前は推測で、まだ発表されていません。
  3. Gemini APIの料金ページにCarbonの行が加わり、無料枠(Free tier)で使えるか、導入価格がいつまでかが書かれているか。
  4. 自分のAPIキーでモデル一覧を取得し、Carbonが返ってくるか。料金ページに載っていても、Argonが無料枠では使えないように、キーのプロジェクトの層によっては呼べないことがあります。
  5. Geminiアプリやほかの製品で使う場合は、Geminiアプリのリリースノートとアプリのモデル選択、Antigravityの変更履歴、Vertex AIのGoogleモデル一覧。

4番目の確認は、次のコマンドで行えます。何も表示されなければ、そのキーではまだCarbonを呼べません。

bash
curl -s "https://generativelanguage.googleapis.com/v1beta/models?pageSize=1000" \
  -H "x-goog-api-key: $GEMINI_API_KEY" | grep -i carbon

Carbonの一般公開を確かめる5つの順番:Gemini APIの変更履歴、モデル一覧、料金ページ、自分のAPIキーでのモデル一覧、アプリ・Antigravity・Vertex AI。2026年10月29日時点ではどれにもCarbonは出ていない

Gemini 4 Carbonの料金:導入価格はArgonと同じ、終了日は未発表

Googleは、CarbonをArgonと同じ導入価格で始めると発表しています。100万トークンあたり入力$2・出力$10で、キャッシュ入力は入力価格の95%引きの$0.10です。導入期間が終わると入力$4・出力$20(キャッシュ入力は同じ割引で$0.20)になると発表文の注記にありますが、Carbonの導入期間がいつ終わるかは書かれておらず、Artificial Analysisも「終了日は確定していない」としています。バッチ料金や長いコンテキストでの追加料金も未発表です。

次の表は、2026年10月29日時点でGoogleが発表している価格を4つの使い方に当てはめて独自に計算した費用の目安です。計算式は「入力トークン×入力単価+キャッシュ入力×キャッシュ単価+出力トークン×出力単価」で、バッチなどの割引は含めていません。

使い方導入価格標準価格
1回の依頼:入力2万・出力2,000トークン$0.06$0.12
エージェントの1セッション:新規入力20万+キャッシュ入力80万・出力6万トークン$1.08$2.16
月1,000万入力・100万出力(キャッシュなし)$30$60
月1億入力(うち80%がキャッシュ)・500万出力$98$196

単価がArgonとまったく同じなので、この表はArgonの費用としても読めます。Argonは11月30日までが導入価格の列、12月1日からは標準価格の列です。Carbonが一般公開されたときにまだ導入価格のままなら、12月以降はCarbonのほうがArgonよりトークン単価が安くなる可能性もありますが、終了日が出ていない以上は標準価格の列で予算を組むのが安全です。Gemini APIの課金の仕組み(有料枠や前払い)はGemini API料金確認:3.8 Flashは2027年に2倍、無料枠超過は前払いを参照してください。

Argonは導入価格の入力2ドル・出力10ドルが11月30日まで、12月1日から入力4ドル・出力20ドル。Carbonは同じ導入価格で始まるが終了日は未発表で、エージェント1セッションは1.08ドルから2.16ドル、月1億入力の例は98ドルから196ドルになる

1件の作業あたりの費用は、単価よりも使うトークン量で決まります。Artificial Analysisが標準価格で計算した指標の1タスクあたりの費用は、Carbonが$7.76、Argonが$7.68、Claude Opus 5.5(max)が$10.04、GPT-6 Astra(max)が$6.25でした。Carbonは1タスクに約12.3万出力トークンを使い、Opus 5.5(max)の17.3万より29%少ないため、Opus 5.5より約23%安く済んでいます。導入価格のあいだは同じトークン量で単純に半額、約$3.88になる計算です。

Gemini 4 Argonとの違い:待つか、いまArgonで進めるか

CarbonがArgonより大きく伸びているのは、脆弱性の発見と修正、それに何時間も何日も続くエージェント作業です。Googleの比較表では、脆弱性発見のSEC-bench ProがArgonの83.4%から88.2%へ、攻撃の再現を測るExploitGymが42.0%から54.8%へ、ターミナル操作のTerminal-Bench 4.0が57.1から65.2へ上がっています。Googleは社内でCarbonが数日間作業を続け、大規模なコードベースの見つけにくいバグの原因特定と修正までこなしたとも説明しています。Artificial Analysisによると、入力はテキスト・画像・動画・音声、出力はテキストです。

ほかの最上位モデルに全面的に勝っているわけではありません。Artificial AnalysisのIntelligence Index v5.0はCarbon 59、Claude Opus 5.5 58、GPT-6 Astra 57、Argon 50と僅差で、Googleの表でもソフトウェア開発のFrontierSWE 2ではGPT-6 Astra(65.5)、PC操作のOSWorld-2.1ではOpus 5.5(87.2)のほうが上です。Artificial Analysisのコーディングエージェント指標でも、Claude CodeとOpus 5.5の組み合わせ(62)がAntigravity CLIとCarbonの組み合わせ(59)を上回りました。Googleの数字はガードレールなしで評価したもの、Artificial Analysisの数字は公開前のアクセスで測ったものです。仕事の種類ごとの使い分けと推論レベル別の費用は、Gemini 4 CarbonとOpus 5.5比較:Opusが上の仕事と費用の逆転条件で比べています。

待つかどうかは、用途と時期で分けて考えるのが実用的です。いま作っている製品やエージェントがあるなら、Argonで進めてモデルIDを設定値として持っておけば、Carbonが公開された日にIDを差し替えて同じテストを流すだけで比較できます。セキュリティ診断や長いエージェント作業が主な用途で、急ぎでなければCarbonの公開を待つ価値はありますが、日付がない以上、プロジェクトの予定をCarbonに合わせるのはおすすめしません。

主な作業いま使うものCarbon公開後の見直し
脆弱性の発見・修正、セキュリティ診断Argon(該当する組織はFairwindへの申請も検討)優先して比較する
数時間以上続くエージェント作業、大規模コードの調査Argon比較する
ふだんのコーディングや調べものArgon、またはOpus 5.5・GPT-6.1 Sol費用と結果を見てから
要約・分類・大量の単発処理Gemini 3.8 Flashほぼ不要

12月以降も使い続けるなら、Argonの費用は標準価格で見積もってください。単価が倍になる前にほかのモデルと比べておきたい場合はGemini 4 Argon・Opus 5.5・GPT-6.1 Sol比較:Argonは12月に単価2倍とKimi K3.1 ProとGemini 4 Argon比較:同価格は11月30日までが、Argonでなくても足りる作業の見分け方はGemini 4 Argonと3.8 Flashの違い:実測コストと使い分けが参考になります。Argon APIで回答が途中で切れる場合はGemini 4 Argon APIのfinish_reason:途中で切れる回答の続け方を、ほかの社の新モデルも含めて「いま使えるもの」を確かめたい場合はFable 5.5・Gemini 4・GPT-6.1の提供状況比較:使えるのはSolとArgonを見てください。

GeminiアプリのGoogle AI ProやUltraの契約者は、何もする必要はありません。Argonはすでにアプリで使えるので、Carbonが加わったらモデル選択に表示されるのを確かめるだけです。

Gemini 4 Carbonのよくある質問

Gemini 4 CarbonはArgonのチェックポイント(改良版)ですか?

いいえ。2026年10月上旬に社内テストが報じられた段階では、CarbonはArgonの名前のまま出る、あるいはArgonの新しいチェックポイントだという説がありました。しかしGoogleは10月28日にGemini 4 Carbonを独立した名前のモデルとして発表しており、Argonも引き続き提供されています。

Fairwind Programに申し込めばCarbonを使えますか?

対象は政府機関、医療機関、通信事業者のような優先度の高い防御組織で、Googleが組織を審査し、用途を防御目的に限ったうえで、フィッシング耐性のある多要素認証やアクセスの記録を求めます。Fairwindのページによると参加組織は世界で650以上ですが、2026年10月29日時点の記載はArgonだけで、個人や一般の開発者は対象外です。申請条件の詳細は、2026年9月にGemini 3.8 Flash Cyber向けに書かれたGemini 3.8 Flash Cyberの申請条件:Fairwind参加前に確認することにまとまっています。

日本からGemini 4 Carbonを使えますか?

2026年10月29日時点では、Fairwindの対象組織以外は国にかかわらず使えません。Gemini APIとAI Studioの利用可能な国と地域の一覧には日本が含まれているので、公開されればArgonと同じように日本からも使える可能性が高いものの、Carbonの国別の提供範囲はまだ発表されていません。

Gemini 4 Carbonは無料枠で使えますか?

未発表です。前例のArgonは、Gemini APIでは有料枠のみで無料枠では使えず、AI Studioでプランの枠のまま使えるのはGoogle AI Ultra契約者だけです。Carbonも同じ扱いになるかは、公開時の料金ページの無料枠の欄で確かめてください。

参考資料10

本文で参照している外部ページを、登場順に並べています。最終更新日:2026年10月29日。

  1. 1.Googleの発表文blog.google/innovation-and-ai/models-and-research/gemini-models/introducing-gemini-4-carbon
  2. 2.モデル一覧ai.google.dev/gemini-api/docs/models
  3. 3.Geminiアプリのリリースノートgemini.google/release-notes
  4. 4.Vertex AIのGoogleモデル一覧docs.cloud.google.com/gemini-enterprise-agent-platform/models/google-models
  5. 5.Geminiモデルページdeepmind.google/models/gemini
  6. 6.Gemini APIの変更履歴(changelog)ai.google.dev/gemini-api/docs/changelog
  7. 7.Gemini APIの料金ページai.google.dev/gemini-api/docs/pricing
  8. 8.Antigravityの変更履歴antigravity.google/docs/changelog
  9. 9.Fairwindのページdeepmind.google/fairwind-program
  10. 10.利用可能な国と地域の一覧ai.google.dev/gemini-api/docs/available-regions