Antigravityで3.8 Flashが遅い・止まる時の対処
3.8 Flashの沈黙は、長い思考、サーバー側の自動再試行(2.14.0以降は約12分)、承認待ち、操作の反復のどれかです。画面の表示で見分けて、待つか止めるかを決めます。
目次

AntigravityでGemini 3.8 Flashが「Working…」のまま動かないときは、再送や再起動の前に画面の表示を見てください。回答が始まらないのか、再試行のカウントダウンが出ているのか、承認を待っているのか、同じ操作を繰り返しているのかで、やるべきことが変わります。
見落としやすいのは、Antigravity 2.0デスクトップ版の2.14.0(2026年9月15日)以降、一時的なサービスエラーが約12分間、間隔を空けて自動で再試行されることです。サーバーの容量が足りない時間帯は、エラーが出ないまま長く待たされます。2.16.0(2026年9月22日)以降は、読み込み表示に再試行のカウントダウンと試行回数が出ます(Antigravity変更履歴)。
画面の表示から、何を待っているかを見分ける
「やめどき」はGoogleの基準ではなく、自分で待つ時間を決めるための目安です。
| 画面に見えているもの | 待っているもの | 次の一手 | やめどき |
|---|---|---|---|
| 回答が始まらない。エラーもカウントダウンもない | モデルの思考か、表示されない再試行 | 変更を保存し、新しい会話で短い依頼を1回送る | 決めた時間を過ぎたら切り分けへ |
カウントダウンと試行回数、high trafficやMODEL_CAPACITY_EXHAUSTEDのエラー | サーバー側のモデル容量 | 再送せず待つか、一時的に3.7 Flashへ切り替える | 試行回数が増え続けたら止めて記録する |
| コマンド実行の確認が出ている | あなたの承認 | 内容を読んで承認か却下 | 承認すれば進む |
| ツールが動き、新しい結果が増えている | エージェントの作業 | 待つ | 新しい結果が止まったら次の行へ |
| 同じコマンドや編集を結果なしに繰り返す | ループ(利用枠を消費し続ける) | 止めて差分とプロセスを確認 | 同じ操作が2回続いた時点 |
| 入力・スクロール・会話の切り替えが固まる | アプリ側の処理 | アプリを更新する | 毎回起きるなら更新を優先 |
確認画面で止まるのは、Permission Settingsの「Request Review」では許可リスト外のターミナルコマンドを必ず確認してから実行するためです(エージェント設定)。速さのためにTurboやAlways Proceedへ切り替えて確認を外すのはおすすめしません。
「約300 tokens/sec」なのに遅く感じる理由
Artificial Analysisの計測(Gemini API、思考レベルhigh)では、3.8 Flashの出力速度は毎秒292トークンです。ただしこれは生成が始まった後の速さで、最初のトークンが出るまでの時間(TTFT)は14.71秒と、同じ価格帯の推論モデルの中央値3.78秒より長くなっています(Artificial Analysis)。Googleも、3.8 Flashは複雑なタスクで推論のステップを増やし、ツールを繰り返し呼び出し、思考レベルが高いほどトークンを多く使うと説明しています(Google公式ブログ)。
エージェントの1ターンは「考える→ツールを呼ぶ→結果を読む」の繰り返しなので、正常でも数秒から十数秒、何も出ないことはあります。14.71秒はAPIでの計測で、Antigravityの基準値ではありません。
待ち時間を短くする公式の手段は2つです。
- 思考レベルを下げる:入力欄の下のモデル選択で、モデルごとにLow / Medium / Highを選べます。CLIでは
/effortで変更できます。 - Gemini 3.7 Flashを使う:計算効率を優先する作業向けに、引き続き提供されています(Antigravity公式ブログ)。
エラーが出ないまま長く待たされるとき
2.14.0以降は、一時的なエラーでセッションを終わらせず、約12分間再試行します。以前ならすぐエラーになった場面でも、黙って待ち続けることがあります。2.16.0以降はカウントダウンと試行回数に加え、ツールの初期化の進み具合も表示されるので、まずバージョンが2.16.0以上かを確かめてください。2.15.0より前は、ツールが動いていないターンのエラーが画面に出ない不具合もありました。
新バージョンは段階的に配信され、届くまで数日かかることがあります。これらの番号はデスクトップ版のもので、CLIやIDEには当てはまりません。
MODEL_CAPACITY_EXHAUSTEDは利用枠切れではない
9月15日のフォーラム報告には、503 UNAVAILABLE、理由MODEL_CAPACITY_EXHAUSTED、「No capacity available for model gemini-3.8-flash-medium on the server」というエラーが貼られています(Google AI Developers Forum)。これはサーバー側のモデル容量不足で、あなたの利用枠が尽きたという意味ではありません。gemini-3.8-flash-mediumは内部の文字列で、公開モデルIDはgemini-3.8-flashです。設定を変える必要はありません。
できることは、再送を重ねずに待つか、モデルを切り替えることです。同じスレッドでは3.7 Flashへの切り替えが回避策として紹介された一方、「3.7も遅い」という報告もあります。容量不足で失敗したターンが利用枠を消費するかは公式ドキュメントに記載がないため、同じ依頼の送り直しは控えるのが無難です。
短い依頼で切り分ける
原因がサーバー側か、いまの会話や作業の重さかを分けるには、ツールを使わない短い依頼を1回だけ送ります。原因を絞る手がかりで、改善を保証するものではありません。

- 変更を保存する:コミットなどで、中断しても失わない状態にします。
- 新しい会話で1回だけ送る:モデルと思考レベルは元のまま、「ツールを使わず、ひと言で返答してください」と送ります。
- 同じ依頼を3.7 Flashで送る:モデル以外の条件はそろえます。
読み方は次のとおりです。
- 短い依頼はすぐ返り、元の作業だけ遅い:会話の長さ、読み込むファイル、ツール側を疑い、作業を小さく分けるか要点をまとめて新しい会話で続けます。
- 短い依頼でも止まる、カウントダウンが出る:サーバー側の可能性が高いので、記録を残して再試行を控えます。
- 3.8 Flashだけ止まり、3.7 Flashは返る:急ぎの作業は一時的に3.7 Flashで進めます。
同じ操作を繰り返すときは、いったん止める
Antigravityの利用枠はエージェントの作業量に連動して減ります(プランのドキュメント)。結果なしに同じ操作を繰り返すエージェントは、時間だけでなく枠も消費します。9月18日のフォーラムには、簡単なシェルコマンドのループが7セッションで起き、Ultraの枠が大きく減ったという個人の報告があります。

- 止める:同じ操作が2回続いたら止めます。
- 差分とプロセスを確認する:「完了」の表示ではなく、実際に変わったファイルと、まだ動いているターミナルのプロセスを見ます。
- 必要な変更を保存する:役に立つ変更を残し、最後に完了した操作をメモします。
- 小さな作業から再開する:残りを区切り、1つずつ確かめながら進めます。
古い会話を開き直して続ける前には、アプリを更新してください。2.16.0では、古い会話を開き直すと以前の編集が再適用されて新しい作業が上書きされる不具合が、2.17.0では、会話を巻き戻すと古いファイルが戻る不具合が修正されています。
アプリ自体が重いときは、キャッシュ削除より更新
入力や会話の切り替えそのものが重いなら、アプリ側の問題です。9月には次の修正が入っています。
- 2.14.0:長い会話の読み込みを高速化し、再接続後に数秒固まる問題を修正
- 2.15.0:権限設定の重複で会話ファイルが肥大化し、遅くなる問題を修正
- 2.16.0:大きなプロジェクトで起動時のスキャンを1分以上から1秒未満に短縮
- 2.17.0:大きなファイルや差分でアプリが固まらないように変更
長い会話を新しい会話に替えると軽くなるのは、このアプリ側の負荷が減るからです。サーバー側で容量待ちや再試行が起きているときは、キャッシュを消してもプロジェクトを作り直しても待ち時間は変わりません。消すより先に、バージョンを確認して更新してください。
遅いのか、利用枠の上限なのか
「一瞬で止まった」は、遅さではなく利用枠の上限の場合があります。利用枠はGoogle AI UltraとProが5時間ごと(Proは週の上限まで)、それ以外のプランは週ごとに回復します。上限の数値は公開されていません。使用状況はSettingsで、CLIでは/usage(別名/quota)で確認できます。Pro / Ultraは「AI Credit Overages」をAlwaysにすると、購入済みのAIクレジットで続けられます。
Gemini APIを直接呼んで429が返る場合は仕組みが別です。Gemini APIのレート制限(2026年):プロジェクト・利用ティア・処理経路から429を切り分けるを、App・CLI・APIで「high demand」が出る場合はGemini の high demand エラーは、まず入口と状態コードで切り分けるを参照してください。
9月15日以降の報告と、フィードバックの送り方
フォーラムのスレッドでは、9月15日に「新しい空のチャットで『hi』と送っても止まる」という報告が集中し、同日UTC 22:31にスタッフ兼モデレーターが「解決した」と返信しました。しかしその後も9月16〜18日、24日と「遅い」「Working…が終わらない」という報告が続いています。9月15日で直ったとは言えないので、現在の状態はスレッドの最新投稿とアプリ内の表示で確かめてください。
自分の環境で再現するときは、製品内からフィードバックを送ります。アプリのバージョン、モデルと思考レベル、時刻とタイムゾーン、エラー文、カウントダウンの有無、短い依頼や3.7 Flashでの結果を添えると伝わりやすくなります。
APIで3.8 Flashを使う場合の料金やモデルIDは、Gemini 3.8 Flash 導入ガイド:料金、モデル ID、3.7 からの移行で確認できます。
参考資料7
本文で参照している外部ページを、登場順に並べています。最終更新日:2026年9月25日。
参考資料7
本文で参照している外部ページを、登場順に並べています。最終更新日:2026年9月25日。
- 1.Antigravity変更履歴antigravity.google/changelog
- 2.エージェント設定antigravity.google/docs/agent-settings
- 3.Artificial Analysisartificialanalysis.ai/models/gemini-3-8-flash
- 4.Google公式ブログblog.google/innovation-and-ai/models-and-research/gemini-models/3-8-flash-and-3-8-flash-cyber
- 5.Antigravity公式ブログantigravity.google/blog/gemini-3-8-flash-in-google-antigravity
- 6.Google AI Developers Forumdiscuss.ai.google.dev/t/gemini-3-8-in-antigravity-is-too-slow/183057
- 7.プランのドキュメントantigravity.google/docs/plans





