メインコンテンツへスキップ

DeepSeek「サーバーが混雑しています」対処法:障害は中央値25分

DeepSeek側が回答を断っている表示(ビジー状態)で、端末や回線の問題ではありません。途中で止まった回答は「続行」、障害がなければクイックモードの新しいチャットへ。

LaoZhang AI Team公開23 分で読めます
目次
DeepSeek「混雑」の対処法:「続行」を押す、公開障害の復旧は中央値25分、障害がなければクイックモードへ

DeepSeekのチャットに出る「サーバーが混雑しています。後でもう一度お試しください。」(英語表示ではThe server is busy. Please try again later.)は、DeepSeekのサーバーがその回答を最後まで処理しなかったという表示です。アカウント、端末、回線の問題ではないので、キャッシュ削除や再インストールでは直りません。同じ文言の裏には、DeepSeekのステータスページに載る障害と、エキスパートモードの計算資源が足りずに断られるケース(ステータスページには載らない)の2つがあります。

いまやることは3つです。回答が途中で止まり、その下に「続行」ボタンがあれば、聞き直す前にまずそれを押します。ステータスページに障害が出ていれば待つしかなく、2025年1月から2026年11月に公開された障害90件では、復旧までの時間の中央値は25分でした。障害が出ていないのにエキスパートモードで何度も止まるなら、クイックモードで新しいチャットを始め、質問を短くして送ります。

表示が「インターネット接続を確認して、もう一度お試しください。」なら手元の回線の問題、「サーバーが一時的に利用できません。」なら応答の途中で通信が切れた状態で、どちらも混雑とは別です。「操作が頻繁すぎます」を含む似た表示の見分け方は、後半の対照表にあります。

「サーバーが混雑しています」の意味:DeepSeek側が断っている2つの状況

この表示は、DeepSeekのサーバーが回答の生成を途中で打ち切ったときに出ます。2026年11月5日時点のWeb版の公開コード(ビルドmain.7f286e4da7)では、回答が未完了のまま終わったときに、まずサーバーが送ってきた説明文を表示し、説明文が空のときだけ既定の日本語文「サーバーが混雑しています。後でもう一度お試しください。」を出す仕組みになっています。

英語表示でよく見かける「The server is busy. Please try again later.」は、このコードには含まれていません(Web版の英語の既定文は「Server busy, please try again later.」)。つまりこの英文はサーバーから送られてくる説明文で、文言が人によって少しずつ違うのはそのためです。「ビジー」「混雑」「混み合っている」のどれで見かけても、同じ事象と考えて構いません。

同じ表示を2つの状況に分けて考えると、対処を選びやすくなります。ただしこの切り分けはDeepSeekが公表しているものではなく、ステータスページの障害記録と次の報道から導いた推定です。ひとつは、ステータスページに障害が掲載されている場合で、利用者にできるのは復旧を待つことだけです。もうひとつは、ステータスページは「正常」のまま、エキスパートモードの回答だけが止まる場合で、クイックモードへの切り替え、新しいチャットでの短い質問、時間をずらすことで通る可能性があります。

後者については、経済観察報が2026年8月6日に報じています。7月中旬以降、アプリのエキスパートモードで正時(毎時0分)前後に「服务器繁忙」(サーバー混雑)が出て、数分から10分あまり会話が止まるという内容で、北京時間0〜5時(日本時間1〜6時)に多く、昼間は少ないとされています。ある利用者は7月18日から8月4日までの18日間に20回遭遇し、うち14回が正時の前後5分以内でした。記者の試用では、クイックモードはふつう影響を受けず、エキスパートモードで途中に止まった後も、新しいチャットで短く質問すると回答が返ってくることが多かったといいます。2026年4月から入力欄の上で選ぶ形になったこの2つのモードについて、DeepSeek自身もエキスパートモードは複雑な問題向けだが「資源が逼迫している」と説明していると、同じ記事は伝えています。

会話を失わずに回答を得る手順

会話を残したまま回答を得るには、再読み込みや聞き直しより先に、画面に残っている「続行」ボタンとステータスページを確認します。手順は次の順です。

  1. ページを再読み込みせずに、止まった回答の下を見ます。「続行」ボタンがあれば押してください。Web版のコード上、「続行」は同じメッセージの続きを生成する仕組みで、途中まで出ている文章は画面に残り、会話の文脈もそのまま引き継がれます。同じチャットで別の回答を生成している間は押せず、「メッセージが生成されるまでお待ちください」と表示されます。
  2. 「続行」でも止まる、またはボタンが出ていない場合は、DeepSeekのステータスページを開きます。チャットサービスに障害が出ていれば、次の節の目安を参考に待ってから、もう一度「続行」を押します。
  3. 障害が出ていないのにエキスパートモードで止まり続けるなら、必要な前提と質問を短くまとめてコピーし、クイックモードで新しいチャットを始めて貼り付けます。モードはチャットを始める前に選ぶ仕組みで、2026年8月の報道の時点では、会話の途中でモードを切り替えるボタンはありませんでした。
  4. エキスパートモードの答えがどうしても必要なら、時間をずらして送ります。報道で止まりやすいとされたのは日本時間の深夜1〜6時の正時前後なので、その時間帯の長い質問は避けます。

「続行」ボタンの有無とステータスページの障害の有無で、続行・待機・クイックモードの新しいチャットに分かれる判断の流れ

資源不足の最中に「続行」が必ず通るかどうかは、DeepSeekは公表していません。それでも、DeepSeekが用意している操作のなかで会話と途中の文章を失わないのはこのボタンだけなので、聞き直しより先に試す価値があります。うっかり生成中にページを再読み込みしてしまった場合は、表示が「このメッセージの読み込みに失敗しました」と「再試行」ボタンに変わるので、「再試行」で続きを受け取ります。回答の再生成や質問の編集を何度も繰り返すと、混雑とは別の上限に当たることがあります。その仕組みは「DeepSeekの編集制限・再生成制限:1日でなくメッセージごとの上限」で説明しています。

どれくらい待てばいい?公開障害の半数以上は30分以内に復旧

ステータスページに障害が出ているなら、待ち時間の目安は30分前後です。DeepSeekのステータスページが公開している障害記録(2025年1月3日〜2026年11月3日の90件)を、2026年11月5日に開始・解決時刻から集計すると、90件中50件が30分以内、66件が1時間以内に解決していました。

公開障害の集計全期間(2025年1月3日〜2026年11月3日)直近6か月(2026年5月6日〜11月3日)
件数90件50件
復旧までの中央値25分17分
30分以内に復旧50件(56%)32件(64%)
1時間以内に復旧66件(73%)41件(82%)
3時間を超えた7件3件
日本時間10:00〜19:59に開始69件(77%)42件(84%)

障害は日本の昼から夕方、特に平日の午後に集中しています。全90件の開始時刻で最も多いのは日本時間15時台(15件)と16時台(16件)で、曜日別では火曜が24件と最多、土曜は3件、日曜は6件でした。DeepSeek APIの料金が2倍になるピーク時間帯(平日の日本時間10:00〜13:00と15:00〜19:00)は1週間の21%の時間にすぎませんが、90件中55件(61%)がこの時間帯に始まっています。

DeepSeekの公開障害90件の復旧時間(全期間の中央値25分、直近6か月は17分)と、日本時間の開始時刻・曜日別の件数

直近の障害は2026年11月3日の日本時間17:58〜19:48で、「DeepSeek Web/API Partially Unavailable」(Web版とAPIの一部が利用できない)としてチャットサービスとAPIの両方が対象でした。開始9分後に修正が入って監視に移り、110分後に解決しています。直近6か月でチャットサービスが含まれた24件のうち最長は、10月15日の日本時間9:11から292分続いた一部中断です。DeepSeek自身が出しているチャットサービスの稼働率は、2026年8月7日〜11月5日で99.84%でした。

この集計に入っているのは、DeepSeekがステータスページに掲載した障害だけです。エキスパートモードの資源不足による拒否は掲載されないため、ステータスページが「Everything is running smoothly」(すべて正常)のままでも、混雑の表示は出ます。その場合の待ち時間は、上の報道にある「数分から10分あまり」が手がかりですが、待つより先に手順の3番目(クイックモードの新しいチャット)を試すほうが現実的です。

「一時的に利用できません」「操作が頻繁すぎます」との違い

DeepSeekの画面には「混雑」と似た表示がいくつかあり、意味も対処も違います。表の日本語の文言は2026年11月5日時点のWeb版コードに含まれるもので、手元の回線の確認が必要なのは「インターネット接続を確認して…」と「ネットワークエラーです…」の2つだけです。

画面の表示何が起きたか対処
「サーバーが混雑しています。後でもう一度お試しください。」と「続行」ボタンサーバーが回答を途中で打ち切った(サーバーの説明文がないときの既定表示)「続行」を押し、ステータスページを確認
The server is busy. Please try again later. などの英文サーバーが送ってきた説明文。意味は上と同じ上と同じ
Server is busy. Try again later, or use Instant mode.上と同じで、Instant mode(クイックモード)を勧める版。文面からエキスパートモードで出るものと考えられるクイックモードで新しいチャットを始める
「サーバーが一時的に利用できません。」応答の通信が、サーバーからの説明なしに途中で切れたステータスページを確認し、時間をおいて再送
「インターネット接続を確認して、もう一度お試しください。」メッセージがサーバーに届いていない手元の回線を確認して再送
「ネットワークエラーです。ネットワークの状態を確認してください。」応答を受け取り始める前に通信が切れた回線を確認して再送
「操作が頻繁すぎます。後でもう一度お試しください。」短時間の操作が多すぎて、接続元からのアクセスが制限された連打や自動リトライをやめ、間隔をあける
RPD rate limit reached送信回数の上限に達した(HTTP 429)時間をおいてから送る
「このメッセージの読み込みに失敗しました」と「再試行」ボタン生成中にページを再読み込みした「再試行」を押す

英語の「Server is busy. Try again later, or use Instant mode.」は、2026年5月に更新されたFirefox用の自動リトライ拡張機能の説明文に、ほかの「混雑」系の英文と並んで載っている文言です。この文の日本語版の文面は公開されていません。

キャッシュ削除・再インストール・VPNで直らない理由

ブラウザのキャッシュ削除、アプリの再インストール、回線の切り替え、VPNは、この表示には効きません。断っているのはDeepSeekのサーバーで、どの端末・どの回線から送っても、同じサーバーが同じ判断をするためです。

回線やブラウザを疑ってよいのは、上の表で回線の確認を求めている2つの表示が出たときだけです。Web版からアプリに替えても、つながる先は同じDeepSeekのサーバーなので、資源不足は変わりません。経済観察報が報じたエキスパートモードの拒否も、アプリで起きていたものです。VPNで接続元の国や回線を変えて混雑が解消するという根拠もありません。

自動リトライの拡張機能は使っていい?

「混雑」の表示を検知して自動で送り直すブラウザ拡張機能はありますが、使うなら古さと副作用を承知のうえにしてください。Chromeウェブストアの「DeepSeek Server Busy」(公開者DXAX)は、2026年11月5日時点で利用者4,000人、評価4.0(50件)ですが、最終更新は2025年9月17日のバージョン1.38で、2026年4月に入ったクイックモードとエキスパートモードの画面より前のものです。データを保存しないという説明は公開者の自己申告で、第三者の検証はありません。

自動で何度も送り直すと、混雑とは別の「操作が頻繁すぎます」の制限に当たるおそれがあります。エキスパートモードの資源不足が原因なら、同じ条件で送り直し続けるより、クイックモードの新しいチャットに移るほうが答えにたどり着きやすくなります。

仕事で頻繁に止まるならDeepSeek APIに移す

業務で毎日のように止まって困るなら、同じDeepSeekのモデルをAPIから使う方法があります。経済観察報の記事では、APIを使っている利用者から、アプリより混雑に当たる頻度が低いという声が紹介されています。ただしAPIにも混雑時のエラーがあり、混む時間帯は料金も上がります。

DeepSeek APIのエラーコード一覧では、アクセス集中による過負荷は503 Server Overloaded、送信が速すぎるか同時接続の上限を超えたときは429 Rate Limit Reachedとされ、どちらも少し待って再送するよう案内されています。2026年11月5日時点の同時接続の上限は、1アカウントあたりdeepseek-flashが2,500、deepseek-v4-proが500で、無料で引き上げを申請できます。処理を待っている間、APIは空行(ストリーミングでは: keep-alive)を送り続けるので、クライアントのタイムアウトを短くしすぎないことも大切です。

料金面で注意したいのは、平日の日本時間10:00〜13:00と15:00〜19:00(中国の祝日を除く)がピーク料金になり、料金が2倍になることです。deepseek-flashの場合、100万トークンあたりの入力(キャッシュなし)が$0.15から$0.30に、出力が$0.60から$1.20に上がります。待ち時間の節で触れたとおり公開障害の6割もこの時間帯に始まっているので、急がない一括処理は夜間や週末に回すのが合理的です。時間帯ごとの費用の計算は「DeepSeek APIの料金:日本時間のピークと費用計算」にまとめています。

DeepSeekの開発者アカウントを作らずにAPIを使いたい場合は、laozhang.aiでもdeepseek-flashとdeepseek-v4-proをOpenAI互換の形式で呼び出せます。2026年11月5日にdeepseek-flashへ短いリクエストを2回送ったところ、3.46秒と2.54秒で応答が返りました。料金は100万トークンあたりdeepseek-flashが入力$0.44・出力$1.32で、どの時間帯でもDeepSeekに直接支払うより高くなります。

注記:laozhang.ai は当ブログ運営チームの自社サービスです。その料金は中立的な比較ではなく、自社の提示価格です。

DeepSeek「サーバーが混雑しています」のよくある質問

2025年初めにDeepSeekが「混雑」で使えなかったのと同じ原因ですか?

同じ原因ではありません。2025年1〜2月の混雑は、DeepSeek-R1の公開直後のアクセス集中と、DeepSeekが2025年1月27日に「大規模な悪意ある攻撃」と説明した攻撃によるもので、ステータスページには約11.6日と約17.8日続いた性能低下として記録されています。2026年11月時点の「混雑」は、多くは1時間以内に収まる公開障害か、エキスパートモードの資源不足による拒否のどちらかと考えられます。

ファイルをアップロードしたときの「Server busy」も同じ表示ですか?

別の表示です。アップロードしたファイルに付く「Server busy」はファイルの処理側の状態で、Web版のコードでは再試行できるファイルとして扱われています。なお、エキスパートモードはファイルのアップロードに対応していません(画面には「エキスパートモードではファイルのアップロードはサポートされていません」と出ます)。画像やファイルが読めないときの対処は「DeepSeek「テキストが抽出されませんでした」の原因と画像の読ませ方」で説明しています。

参考資料2

本文で参照している外部ページを、登場順に並べています。最終更新日:2026年11月5日。

  1. 1.DeepSeekのステータスページstatus.deepseek.com
  2. 2.DeepSeek APIのエラーコード一覧api-docs.deepseek.com/quick_start/error_codes
Claude Sonnet 4.6 の公開契約と DeepSeek 自称現象を分けて示す図
Claude と Anthropic

Claude Sonnet 4.6 が DeepSeek と名乗るのはなぜか: 何を意味し、何をまだ証明しないのか

Claude Sonnet 4.6 は、特に中国語の短い自己識別プロンプトで、自分を DeepSeek と答えることがあります。この現象は説明に値しますが、Anthropic が Sonnet を密かに DeepSeek に置き換えた証拠でも、1 枚のスクリーンショットだけで蒸留を証明できる話でもありません。

12 分