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DeepSeekの編集制限・再生成制限:1日でなくメッセージごとの上限

「編集回数の上限に達しました」は同じメッセージの版が上限に達した状態で、1日の上限ではありません。待つより1つ前から分岐すれば会話を続けられます。

LaoZhang AI Team公開22 分で読めます
目次
DeepSeekの編集回数の上限は1日ではなくメッセージごとで、版が6/6で止まっても1つ前から分岐すれば0から数え直せることと、APIで100回作り直す費用の目安を並べたカバー画像

DeepSeekのチャット(chat.deepseek.comとアプリ)に出る「編集回数の上限に達しました」と「再生成の回数制限に達しました」は、同じメッセージの位置に作れる版の数が上限に達したという意味です。1日の上限でもチャットごとの上限でもなく、止まるのはその質問、その回答の位置だけです。2026年11月1日に、ログインしていないブラウザとcurlでDeepSeekのWeb版の公開スクリプトを取得して読むと、判定は「その位置にすでにある版の数−1」を上限値と比べるだけで、タイマーや日付によるリセットは入っていませんでした。

書きかけの会話や物語を失わずに続けるなら、待つより分岐です。止まった質問の文面をコピーし、1つ前の回答を再生成するか1つ前の質問を編集して新しい分岐を作り、その下に貼り直して送ります。新しい位置では回数が0から数え直されます。再生成だけが止まった場合は、その回答の上にある自分の質問を編集すれば、下に来る回答の回数が新しくなります。チャットに上限を外す有料プランはなく、回数を気にせず作り直したいなら従量課金のDeepSeek APIに移る方法があります。

例外は、編集や再生成が「頻繁すぎる」「しばらくしてから試してください」という趣旨の表示です。こちらは短時間の連打に対する時間の制限なので、間を空ければ戻る種類のものです。同じ位置の版が増えたことで出る2つの上限メッセージとは分けて考えてください。

「編集回数の上限に達しました」とは:同じメッセージの版の上限

DeepSeekのチャットでは、質問を編集するたび、回答を再生成するたびに同じ位置へ新しい版が増え、メッセージの下に「2/2」のような版の切り替え表示が出ます。上限がかかるのはこの版の数です。編集なら「元の質問と編集した版」、再生成なら「同じ質問の下に並んだ回答」が数える対象で、ほかの質問の回数やほかのチャットの回数とは合算されません。

2026年11月1日に読んだWeb版(ビルドmain.d1d163b7e4)のコードでは、上限値はサーバーがモデルの種類ごとに送ってくる設定(edit_quotaとregenerate_quota)から取り、設定が届かない場合はコードに書かれた既定値を使います。その位置の版の数から1を引いた値が上限値以上になると、鉛筆の編集ボタンが無効になり、押すと「編集回数の上限に達しました」と表示されます。再生成ボタンはツールチップが「このメッセージは再生成できません」に変わり、押すと「再生成の回数制限に達しました」が出ます。どちらの場合も、この時点ではサーバーに何も送られません。

何回まで編集・再生成できる?コードの既定は5回、報告は3〜6回

実際の上限値をDeepSeekは公表していません。Web版でもサーバーから届く設定値はログインしないと読めず、2026年11月1日に未ログインで設定を取得するとSETTINGS_NOT_FOUNDが返りました。そのため手がかりは、Web版のコードにある既定値と、利用者の報告の2つです。

コードの既定値は5で、元の質問に5回の編集を加えた6版まで作れ、版の表示が「6/6」になったところで止まります。報告では、字母AIの記事(虎嗅の転載、2026年5月30日)が、通常のチャットでの再生成は3〜6回、エキスパートモードでは約3回、編集は概ね6回で上限に達するという利用者の声をまとめています。上限値はモデルの種類ごとに別々の設定なので、モードによって回数が違うという報告はコードの作りと矛盾しません。

コードを読んだのはWeb版だけで、AndroidとiOSのアプリのコードは読んでいません。アプリについては、GitHubのDeepSeek-V3リポジトリのissue #1372に2026年5月30日付でAndroidの画面写真が投稿されており、版の表示が「7/7」で、灰色の文字で「Edit limit reached. Message not sent.」と出ています。6版までは作れて7版目が拒否されたと読めるので、アプリでもWeb版の既定値と同じ回数で止まっていたことになります。

2026年9月18日には中国の購買情報サイト「什么值得买(smzdm)」に、1回再生成しただけで上限になったという投稿もありました。1件だけの報告で、エキスパートモードだったのか、サーバー側の値が下がったのかはわかりません。回数は固定ではなく、モードとその時点のサーバー設定で変わるものとして扱うのが安全です。

1日単位でもチャット単位でもない:待って戻るのはどんなときか

数えているのはメッセージの位置ごとの版の数なので、日付が変わっても、同じチャットのほかの質問へ移っても、止まった位置の回数は増えも減りもしません。逆に、新しく送るメッセージ、その前の別の質問、新しいチャットにはそれぞれ別の回数があります。Web版の判定にはタイマーがなく、一度作られた版も消えないため、待つだけで同じ位置のボタンが押せるようになるつくりにはなっていません。サーバー側で時間とともに数え直す仕組みがあるかどうかは、外から読めるコードには現れません。

DeepSeekのチャットで、版が6/6になった質問だけ鉛筆ボタンが押せず「編集回数の上限に達しました」と出る一方、別の質問や新しいメッセージ、新しいチャットには別の回数があることを示す図

「15〜30分待てば戻る」という話もあります。出どころは、字母AIが「半官方账号(半ば公式のアカウント)」と紹介した小紅書のアカウント「白墙」で、連続で速く押すと異常な高頻度リクエストと見なされて制限が長引く、とも述べています。DeepSeekはこの説明を認めていません。ここからは推測ですが、待てば戻るという助言は、版の数を数える上限よりも、時間の枠で操作回数を見ている「頻繁すぎる」系の表示のほうによく当てはまります。

見分け方は単純です。版の表示が「6/6」のように上限まで埋まって鉛筆ボタンが押せないなら、待っても状況は変わりにくいので分岐に進みます。版の数に関係なく「頻繁すぎる」「しばらくしてから」と出たなら、操作をやめて時間をおきます。

表示されたのはどの制限?似たメッセージ6種の見分け方

DeepSeekのチャットで操作が止まったときの表示は、編集・再生成の上限のほかに4種類あり、数えている対象も待つ意味も違います。日本語の表示は2026年11月1日時点のWeb版のスクリプトにある文言です。

画面の表示数えているもの待つ意味次にすること
「編集回数の上限に達しました」(鉛筆ボタンが押せない)同じ質問の位置にある版(元の質問と編集)Web版の判定に時間の要素はない1つ前から分岐する
「再生成の回数制限に達しました」、ツールチップ「このメッセージは再生成できません」同じ質問の下に並んだ回答の数同上上の質問を編集して新しい回答の位置を作る
編集・再生成が「頻繁すぎる」「しばらくしてから」という趣旨の表示短い時間内の操作回数ある連打をやめて時間をおく
「Message limit reached. Please start a new chat.」1つのチャット内のメッセージ数ない新しいチャットに移る
「長さ制限を超過しました。メッセージは新しいチャットに送信されます。」「文字数制限に達しました。短くするか、新しいチャットを開始してください。」会話や添付ファイルの長さない短くするか、新しいチャットで続ける
「サーバーが混雑しています。後でもう一度お試しください。」利用者全体の混雑ある時間をおいて送り直す

「頻繁すぎる」系の表示は、Web版のスクリプトに編集・再生成専用の文言がなく、サーバーかアプリから届くものです。正確な言い回しは環境によって違う可能性があるので、「時間をおいてほしい」という意味の表示かどうかで判断してください。メッセージ数の上限は、Web版のスクリプトに日本語訳が用意されておらず、英語の文言だけが入っています。

注意したいのは「このメッセージは再生成できません」です。同じツールチップが、内容のフィルターで止められた回答や、会話の長さの上限を超えて途中で切れた回答にも出ます。版の表示が上限まで埋まっていないのにこのツールチップが出るなら、回数の上限ではなく、こちらの理由を疑います。長さの上限は、会話や添付ファイルが長すぎて1つのチャットに収まらない状態のことで、編集の回数とは関係がありません。

会話を失わずに続ける方法:1つ前から分岐、新しいチャット、API

いちばん文脈が残るのは、同じチャットの中で1つ前の位置から分岐する方法です。新しい分岐ではメッセージの位置が変わるので、編集と再生成の回数は0から数え直されます。RedditのDeepSeekコミュニティ(r/DeepSeek)で共有されている方法で、版を位置ごとに数えるWeb版のコードの作りとも合っています。

編集が止まった質問から分岐する手順は次のとおりです。

  1. 止まった質問の文面をコピーします。気に入っている回答があれば、それもコピーしておきます。
  2. 1つ前の回答で再生成を押すか、1つ前の自分の質問を同じ文面のまま編集して送ります。
  3. 新しくできた回答の下に、コピーした質問を貼って送ります。

再生成だけが止まった場合は、その回答の上にある自分の質問を編集して送れば足ります。質問の位置で編集が1回分使われ、その下にできる回答は新しい位置として回数が数え直されます。

分岐には代償が2つあります。1つ前の位置にも版が1つ増え、その位置にも同じ上限があるので、同じ場所で分岐を繰り返すといずれそこも止まります。また、古い分岐の下に続いていたやり取りは新しい分岐に引き継がれません。物語の続きを古い分岐で長く書いていた場合は、必要な部分をコピーしてから分岐してください。

1つ前の回答を再生成して新しい分岐を作り、止まった質問を貼り直すと回数が0から数え直される流れと、古い分岐の続きは引き継がれず1つ前の位置にも版が1つ増えるという代償を示す図

続け方文脈はどこまで残るか代償向いている場合
1つ前から分岐する分岐点より上の会話はそのまま残る1つ前の回答が作り直される。古い分岐の続きは引き継がれない直前の1〜2往復だけを何度も試したい
新しいチャットに要点を貼って続ける貼った分だけ残る長く貼ると長さの上限にかかる。モデルの受け取り方が変わる会話が長くなり、メッセージ数の上限も近い
DeepSeek APIに移る会話の履歴を自分で丸ごと送るので全部残るAPIキー、チャージ、クライアントが必要。1回ごとに課金1つの場面を何十回も作り直したい

お金を払ってチャットの上限を外す方法はありません。DeepSeekのチャットには有料プランがなく、有料で提供されているのはAPIです。APIにチャージしても、chat.deepseek.comやアプリの上限が変わるわけではありません。

APIで再生成すると1回いくら?3万トークンで約$0.0006〜$0.005

DeepSeek APIには編集ボタンも再生成ボタンもなく、メッセージごとの回数の上限もありません。APIは毎回の呼び出しで会話の履歴を丸ごと送る仕組みなので、「編集」は手元の履歴を書き換えて送り直すこと、「再生成」は同じ履歴をもう一度送ることになります。かかる制限は同時接続数(deepseek-flashは2,500、deepseek-v4-proは500で、超えるとHTTP 429)とアカウントの残高です。使うにはAPIキー、残高のチャージ、Janitor AIやSillyTavern、Chatboxのようなクライアントが要ります。アプリの通常モードやエキスパートモードがAPIのどのモデルに当たるかは公表されていないので、同じ応答になるとは限りません。

費用は「入力トークン数×入力単価+出力トークン数×出力単価」で計算できます。DeepSeek API公式の料金ページの2026年11月1日時点の価格で、deepseek-flashのオフピークは100万トークンあたり入力のキャッシュヒット$0.003、キャッシュミス$0.15、出力$0.60です。2026年11月1日に、この価格で会話の履歴を3万トークン、返答を800トークンとして1回の再生成を計算すると、入力がすべてキャッシュに当たれば$0.00009+$0.00048で約$0.0006、まったく当たらなければ$0.0045+$0.00048で約$0.005でした。100回作り直しても約$0.06〜$0.50です。

モデル(オフピーク)会話の履歴キャッシュヒット時の1回キャッシュミス時の1回100回(ヒット〜ミス)
deepseek-flash3万トークン$0.00057$0.00498$0.057〜$0.498
deepseek-flash10万トークン$0.00078$0.01548$0.078〜$1.548
deepseek-v4-pro3万トークン$0.00224$0.02138$0.224〜$2.138

返答はどれも800トークンとしています。ピーク時間帯(UTCで平日1:00〜4:00と6:00〜10:00、中国の祝日を除く。日本時間に換算すると10:00〜13:00と15:00〜19:00)は2倍になり、思考モードで出る思考のトークンは出力に加算されます。キャッシュに当たるかどうかは保証されないので、見積もりはキャッシュミスの列を目安にしておくと安全です。料金の詳細と日本時間のピークでの費用はDeepSeek APIの料金:日本時間のピークと費用計算、ロールプレイ用のクライアントでAPIキーを使う手順はJanitor AIでDeepSeekを設定する方法(プロキシURL・モデル名)にまとめています。

編集・再生成の制限はいつ撤廃される?11月1日時点で告知なし

2026年11月1日時点で、DeepSeekは編集と再生成の上限について告知も説明も出していません。APIのドキュメント、GitHubのissue、中国メディアの報道のいずれにも公式の説明はなく、GitHubに出た「30回以上に増やしてほしい」という要望にもDeepSeekの担当者は返答していません。

制限が始まったのは、報道によると2026年5月29日の午後です。アプリのバージョン2.1.1が5月21日に出たあと、編集と再生成の制限に関するレビューが増えたという記事もありますが、アプリの更新日は制限が始まった日を示すものではありません。前述の「白墙」は、2026年下半期に華為(Huawei)の昇騰のサーバーで計算資源が増えれば制限はおそらく撤廃されると述べていましたが、下半期に入った11月1日時点でもWeb版のコードには上限の判定が残っており、9月と10月にも上限にかかったという投稿が続いています。撤廃を待つより、分岐かAPIで続ける前提で計画するのが現実的です。

参考資料3

本文で参照している外部ページを、登場順に並べています。最終更新日:2026年11月1日。

  1. 1.字母AIの記事(虎嗅の転載、2026年5月30日)huxiu.com/article/4862909.html
  2. 2.GitHubのDeepSeek-V3リポジトリのissue #1372github.com/deepseek-ai/DeepSeek-V3/issues/1372
  3. 3.DeepSeek API公式の料金ページapi-docs.deepseek.com/quick_start/pricing
さらに読む: API ガイド