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GPT-6 Astra API料金:8つの単価と長文・Batch・Fastの計算方法

12 分で読めますAPIガイド

表示単価だけでは実費は決まりません。272K入力トークンの境界、キャッシュ書き込み、処理方式、地域・ツール料金を同じ式で見積もります。

GPT-6 Astra API料金の8単価、計算例、処理方式と利用可否を一覧にした図

GPT-6 Astra の API 料金は、単純な「入力と出力」の二項目ではありません。OpenAI 直販では、短文・長文それぞれに入力、キャッシュ入力、キャッシュ書き込み、出力の単価があり、入力が 272K トークンを超えると超過分だけでなくリクエスト全体のレートが変わります。

2026年9月4日時点のモデル ID は gpt-6-astra です。公式モデルページには 1,050,000 トークンのコンテキスト、最大入力 922,000、最大出力 128,000 と記載されています。ただし提供は段階的です。モデルページを閲覧できることと、自分の API プロジェクトで呼び出せることは同じではありません。

まず押さえる8つの単価

OpenAI の公式価格表に基づく、100万トークン当たりの Standard 料金は次のとおりです。金額は米ドルで、税、契約割引、購入済みクレジットは含みません。

方式短文・入力短文・キャッシュ入力短文・キャッシュ書き込み短文・出力長文・入力長文・キャッシュ入力長文・キャッシュ書き込み長文・出力
Standard$10$1$12.50$50$20$2$25$75

ここで短文は入力が 272K トークン以下、長文は入力が 272K トークンを超えるリクエストです。公式モデル仕様で示されている判定基準は入力トークン数で、入力と出力の合計ではありません。272,001 入力トークンなら、超えた 1 トークンだけを長文料金にするのではなく、そのリクエストの入力、キャッシュ、出力すべてに長文側の単価を使います。

キャッシュ入力とキャッシュ書き込みも分けてください。すでに利用できるキャッシュを読み出したトークンはキャッシュ入力、再利用のため新たに書き込んだトークンはキャッシュ書き込みです。公式レートでは後者が未キャッシュ入力の 1.25 倍なので、「キャッシュを使った」というだけで全トークンを $1 と見積もると初回コストを大きく過小評価します。

1リクエストの費用を再計算する

請求対象のトークン数を4種類に分ければ、Standard の概算は次の式で出せます。

text
トークン費用 = 未キャッシュ入力 ÷ 1,000,000 × 入力単価 + キャッシュ入力 ÷ 1,000,000 × キャッシュ入力単価 + キャッシュ書き込み ÷ 1,000,000 × 書き込み単価 + 出力 ÷ 1,000,000 × 出力単価

短文でキャッシュがヒットした場合

20K の未キャッシュ入力、80K のキャッシュ入力、5K の出力で、キャッシュ書き込みがない Standard リクエストを計算します。

text
20,000 ÷ 1,000,000 × $10 = $0.20 80,000 ÷ 1,000,000 × $1 = $0.08 5,000 ÷ 1,000,000 × $50 = $0.25 合計 $0.53

同じ 80K がキャッシュ入力ではなく新規のキャッシュ書き込みとして請求されるなら、その部分は 80,000 ÷ 1,000,000 × $12.50 = $1.00 です。ほかの条件が同じなら合計は $1.45 になります。キャッシュの初回作成と再利用後では、同じ入力長でも費用が変わることが分かります。

272Kを超える長文の場合

300K の未キャッシュ入力と 20K の出力を持つ Standard リクエストは、全体を長文単価で計算します。

text
300,000 ÷ 1,000,000 × $20 = $6.00 20,000 ÷ 1,000,000 × $75 = $1.50 合計 $7.50

入力の一部を削って 272K 以下にできるかは、費用に大きく影響します。ただし、必要な情報まで機械的に削るのではなく、重複資料、古い会話履歴、毎回送り直している固定文を先に見直すのが安全です。キャッシュへ移す場合も、書き込み料金と実際の再利用回数をセットで見積もります。

Batch、Flex、Fastと地域上乗せ

最新モデルの公式ガイドでは、Batch と Flex は Standard の 50%、Fast は該当する単価の 2 倍です。先に短文か長文かを決め、その単価に利用可能な処理方式の倍率を掛けます。

処理方式Standardに対する倍率$0.53の短文例$7.50の長文例
Batch / Flex0.5倍$0.265$3.75
Standard1倍$0.53$7.50
Fast2倍$1.06$15.00

Fast は名前から一定の応答時間を保証するものと考えないでください。現行ガイドにはレイテンシー SLA がなく、プロジェクトでの利用可否も確認が必要です。Responses API で処理方式を指定する場合は、service_tier の値を記憶で決めず、その時点の公式ガイドと対象プロジェクトで確認します。

対象となる地域処理またはデータレジデンシーのエンドポイントでは、対象モデルに 10% の上乗せがあります。利用可能な組み合わせなら、処理方式まで反映したトークン費用に 1.10 を掛けて概算します。たとえば $0.53 は $0.583 です。この加算をすべての地域やアカウントに一般化してはいけません。また Astra Fast は EU データレジデンシーでは利用できません。

ツール料金はトークン費用の外側に足す

公式 API 料金表では、Web search は 1,000 回当たり $10、つまり 1 回当たり $0.01 に加え、検索内容のトークンが選択モデルの単価で課金されます。100 回の Web search なら呼び出し部分だけで $1.00 です。1 リクエストの中で何回呼ばれたかを、API リクエスト数と混同しないようにします。

file search の呼び出しとストレージ、ホステッドコンテナにも別料金があります。一方、Responses や Chat Completions というエンドポイント名だけで固定の追加料金が生じるわけではありません。したがって最終見積もりは次の順序が分かりやすくなります。

text
総額 = 4種類のトークン費用 × 利用可能な処理方式の倍率 × 対象地域なら 1.10 + 実際に利用したツール料金 + 税・個別契約上の費用

この式は、実際に併用できる処理方式と地域の組み合わせにだけ適用します。ツールを呼ばないリクエストに、想定上のツール料金を足す必要はありません。

GPT-6 Astraの入力区分から処理方式、地域、ツール料金までを順に計算する流れと設定確認図

自分のプロジェクトで使えるか確認する

OpenAI の発表は、Astra の提供が一部組織から段階的に広がると説明しています。公式モデルページでは API の Free tier が未対応とされ、レート制限は tier に依存します。これは ChatGPT Free の利用条件を意味しません。

本番で使うものと同じ組織、プロジェクト、API キーから、最小の Responses API リクエストを送るのが確実です。

bash
curl https://api.openai.com/v1/responses \ -H "Authorization: Bearer $OPENAI_API_KEY" \ -H "Content-Type: application/json" \ -d '{ "model": "gpt-6-astra", "input": "OK とだけ返してください。" }'

レスポンスが成功すれば、その認証情報とプロジェクトでモデルを利用できることを確認できます。失敗しても、すべての利用者に未提供だとは断定できません。モデル ID、選択中のプロジェクト、アカウントへのロールアウト状況を切り分けます。公開ページに書かれていない一律の提供日やエラー文は仮定しないでください。

Amazon Bedrock から Astra を利用する場合は AWS が請求主体です。OpenAI 直販の単価表をそのまま当てはめず、AWS 側の最新価格と契約を確認します。同じ考え方は、その他の第三者経由にも当てはまります。

移行時に料金以外で変わる点

既存の呼び出しを移行するなら、モデルを gpt-6-astra に変えるだけで終わるとは限りません。最新モデルガイドではツール呼び出しに Responses API が推奨され、推論の強度(reasoning effort)は low から max までで none は使えません。未対応の temperaturetop_plogprobs 関連パラメータは削除します。

GPT-5.5 以前からプロンプトキャッシュを移す場合は、prompt_cache_options.ttl: "30m" を使う案内があります。パラメータ互換性は変わりやすいため、同ガイドの現在の例を基準に、小さなリクエストから検証してください。

Astraの割増が見合うかを判断する

GPT-6 Astra APIの8つの単価、短文と長文の計算例、追加費用、アクセス確認をまとめた図

同じ公式価格表で、同じトークン構成、同じ短文/長文区分、同じ処理方式を比べると、現在の Astra の直販単価は GPT-5.6 Sol の 2.5 倍です。逆にいえば、請求対象の処理量を約 40% に減らせる、あるいは採用できる出力が増えて再試行を十分減らせる場合に、料金差を吸収できる可能性があります。これは Astra の品質や総費用が必ず優れるという主張ではありません。

Sol の価格は少なくとも 2026年11月21日までのプロモーションなので、比較時点も記録してください。Sol、Terra、Luna 側の条件を先に整理したい場合は、GPT-5.6 3モデルの料金と選び方も参照できます。

導入判断では、代表的な自社タスクを同じ入力、同じ許容品質、同じ再試行上限で流し、「成功した 1 件当たりの費用」を比べます。単価表、1 回のデモ、モデル名の新しさだけでは、運用コストは決まりません。最後に実際の使用量明細で、入力、キャッシュ入力、キャッシュ書き込み、出力、service_tier、ツール呼び出しを照合すれば、見積もりとの差も次の予算に反映できます。

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