参照画像なしで2Kの正方形画像を大量に作るなら、まず FLUX.2 Pro の費用を基準に検討できます。公式 API では2048×2048ピクセルの出力が1枚0.075ドルです。Nano Banana Pro の同じ2K区分は、画像出力だけで約0.134ドル。ただし、商品写真などの参照画像を4枚使う例では、FLUX.2 Pro が0.135ドル、Nano Banana Pro が画像入力と出力で約0.1384ドルとなり、最初に見えた差はほぼなくなります。Google 側では、さらにテキストや思考などの料金が加わります。BFL公式料金とGemini API公式料金を2026年9月8日に確認した比較です。
日本語入りの販促画像、複数の資料を見ながら行う編集、4Kの納品が必要なら、単価だけで決めないほうが合理的です。必要な画像を実際に作り、「文字を直さず使えるか」「商品が別物になっていないか」「指定寸法で納品できるか」まで含めて比べます。この記事では公式仕様と料金の計算例を使います。両モデルを実行して画質や速度の順位を測った結果ではありません。
最初にそろえるのはモデル名と利用方法
比較対象は、Black Forest Labs の FLUX.2 [pro] と、Google の Nano Banana Pro です。FLUX.2 Pro は画像生成と画像編集に対応するモデルで、API の最大出力は4MP、参照画像は最大8枚です。Playground では最大10枚を扱えます。Pro の機能を、公開ウェイトのある dev や klein と混同しないでください。検索による情報の補強も、FLUX.2 という系列名だけで Pro の機能だと判断せず、モデルごとに確認する必要があります。BFLのモデル概要
Nano Banana Pro の現行モデル ID は gemini-3-pro-image です。1K・2K・4Kの画像出力、画像編集、Google 検索による情報の補強、Batch 処理に対応しています。「Nano Banana 2」は Gemini 3.1 Flash Image 系の別モデルなので、そちらの単価や速度を Pro の比較に持ち込むと条件が変わります。Googleのモデル仕様
| 判断したいこと | FLUX.2 Pro | Nano Banana Pro |
|---|---|---|
| 画像を新規生成する | 対応 | 対応 |
| 参照画像を渡して編集する | 対応、APIは最大8枚 | 対応、合計最大14枚 |
| 出力サイズ | 最大4MP | 1K・2K・4K |
| 検索情報を画像作成に使う | Proの機能として扱わない | Google検索による補強に対応 |
| 公式APIでの課金の中心 | 出力MPと参照画像のMP | 入出力トークン、画像出力サイズなど |
| この比較に含めない料金 | 他社サービスの月額プランや独自単価 | Geminiアプリの月額プランや独自単価 |
アプリで週に数枚作る人と、API で毎月数千枚作る人では、料金の見方が異なります。すでに契約しているアプリ内で必要な作業が済むなら、そのプランの利用条件を先に確認できます。以下の計算は、BFL 公式 API と Gemini Developer API の標準料金を比べるものです。アプリの契約だけで同じ API 利用分が含まれるとは考えないでください。
参照画像を含めると、料金の差はどう変わるか
FLUX.2 Pro は、最初の出力1MPが0.03ドル、追加の出力1MPごとに0.015ドルです。参照画像の入力にも1MP当たり0.015ドルがかかります。ここでの1MPは1024×1024ピクセルで、入力と出力はそれぞれ切り上げて計算します。BFL公式の料金表
参照画像が1枚の場合は、その画像の大きさに応じた課金で、上限は4MPです。それより大きい画像は縮小されます。複数の参照画像を渡す場合は、1枚につき1MPとして課金され、大きい画像は縮小されます。そのため、「参照画像は常に1枚0.015ドル」と覚えると、2048×2048の画像を1枚だけ使うケースで計算を間違えます。この1枚は4MPなので、入力分は0.06ドルです。
Nano Banana Pro の標準料金は、1Kまたは2Kの画像出力が約0.134ドル、4Kが0.24ドルです。これに入力テキストや画像、出力テキスト・思考などの料金が加わります。入力画像は公式の目安で1枚560トークン、約0.0011ドルです。検索を使う場合は検索関連の追加料金も確認します。Gemini API公式料金
| 1回の生成条件 | FLUX.2 Pro | Nano Banana Pro |
|---|---|---|
| 1024×1024、参照画像なし | 0.030ドル | 1K画像出力で約0.134ドル+その他 |
| 2048×2048、参照画像なし | 0.075ドル | 2K画像出力で約0.134ドル+その他 |
| 2048×2048、1024×1024の参照画像1枚 | 0.090ドル | 約0.1351ドル+その他 |
| 2048×2048、参照画像4枚 | 0.135ドル | 約0.1384ドル+その他 |
| 4096×4096の正方形 | 4MPの上限を超える | 4K画像出力で0.24ドル+その他 |
Google の列は、公式が示す丸めた画像単価と入力画像単価による概算です。「その他」には入力テキスト、出力テキスト・思考、利用時の検索などが含まれ、最終請求額を表すものではありません。参照画像4枚の行は BFL 側の複数画像入力の計算条件を用いています。
例えば参照画像なしで2K正方形を1,000枚生成すると、BFL の画像生成料金は75ドル、Google の画像出力部分は約134ドルです。ところが参照画像を4枚ずつ使うなら、BFL は135ドル、Google は画像入力・出力で約138.40ドルとなります。作りたいものが「ゼロから作る背景」なのか「商品画像を複数見せて編集する広告」なのかによって、予算差は変わります。

すぐに結果が必要ない一括処理なら、Nano Banana Pro の Batch も別に検討できます。画像出力部分は1K・2Kが約0.067ドル、4Kが0.12ドルで、入力やテキストなどは別料金です。これは標準の対話的な利用と同じ条件の値下げではないので、待ち時間を許容できる工程かを先に決めます。
日本語入りの画像は「書ける」より「そのまま使える」で比べる
Nano Banana Pro の公式ドキュメントは、高度な文字描画や、指示を重ねる画像編集を特徴として挙げています。このため、日本語の見出しを含むバナーを作るなら試す候補になります。ただし、公式の機能説明だけで、FLUX.2 Pro より常に正確だと結論づけることはできません。Googleの画像生成ガイド
実務では、自分の原稿を入れて確認すると差が見えやすくなります。例えば架空の商品バナーで「秋の新作」「9月30日まで」「税込3,980円」の3か所を指定し、同じ商品写真と縦横比で生成します。これは試験用の条件例であり、この記事の挿絵や実測結果ではありません。
確認するのは文字の誤りだけではありません。小さく表示しても価格を読めるか、句読点や数字の位置が意図どおりか、修正を頼んだ後に商品や背景まで変わっていないかも見ます。「見出しを直すたびに商品を選び直す」状態なら、1回の生成費用が低くても制作時間は伸びます。
キャンペーンの規約文、細かな注意事項、指定書体など、文字の完全一致が必須なら、画像モデルには背景や素材を作らせ、最終的な文字をデザインツールで重ねる方法もあります。文字を画像内で完結させる必要がある仕事と、後から組版できる仕事を分けると、モデル選びが過剰な品質競争になりません。
参照画像の上限だけでは編集の向き不向きは決まらない
FLUX.2 Pro の API は最大8枚、Nano Banana Pro は合計最大14枚の参照画像を扱えます。ただし、入力できる枚数は、同じ数の人物・商品・ロゴを正確に維持する保証ではありません。BFLの画像編集ガイドとGoogleの画像生成ガイドを機能の範囲として読み、仕事で必要な再現性は別に確かめます。
商品写真なら、正面・側面・質感の参照を分け、どの画像から何を引き継ぐかを指示します。「画像1の商品形状を保ち、画像2の背景色を使い、画像3の照明に近づける」のように役割を明示すると、失敗時に指示を見直しやすくなります。どちらのモデルでも、似た画像を大量に渡すこと自体を目標にしないほうがよいでしょう。
編集後は、変えたい部分と維持したい部分を別々に確認します。背景の変更が成功しても、容器の形、ラベル、指の本数、人物の特徴など、納品に必要な部分が変化していたら採用できないことがあります。特に単一の高解像度参照画像から、複数の縮小参照画像へ条件を変える場合、料金だけでなく細部の見え方も確認してください。
検索情報を取り込んだ説明画像が必要なら、Nano Banana Pro の検索による補強は検討材料になります。ただし、それで画像内の文章や数値の確認が不要になるわけではありません。商品写真の背景を差し替えるだけなら、検索機能の有無より、元の商品を保てるかを優先できます。
4MPと4Kは別の数字。納品寸法から逆算する
FLUX.2 Pro の最大4MPは、画像全体の画素数です。2048×2048なら4,194,304ピクセルで、BFL の料金単位では4MPとなります。一方、4096×4096の正方形は16,777,216ピクセル、同じ単位では16MPです。したがって「FLUX.2 Pro は4MP対応だから、4K正方形を0.075ドルで作れる」という読み方は誤りです。
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Nano Banana Pro の4K出力を選ぶ場合も、縦横比を含めて、生成されたファイルの実際の幅と高さを確認します。「4K」というラベルだけでは、横長バナーと正方形の商品画像が同じ寸法になるとはいえません。発注条件に「長辺4096ピクセル」「正方形」「印刷サイズ」とあるなら、その条件をそのまま検査項目にします。
納品が2048×2048で足りるなら、その寸法にそろえて比較できます。より大きな画像が必要なら、ネイティブ出力で満たす案と、生成後に拡大・補修する案の総費用を比べます。拡大後の画像では、文字、輪郭、細かい模様を納品サイズで見直します。画像ファイルのピクセル数を増やしただけで、元画像にない細部まで正確になるとは限りません。
最後は「採用できる1枚」にいくらかかったかで決める
料金表は試す順番を決める材料です。導入を決めるときは、ボツになった生成も含めた支出を採用枚数で割ります。
“採用できる1枚の生成費用 = ボツ分を含む生成の総額 ÷ 採用できた画像の枚数
例えば、1枚0.075ドルの条件で100枚生成し、50枚を採用したなら1枚当たり0.15ドルです。別の条件で画像出力が1枚0.134ドル、100枚中90枚を採用できれば、出力料金だけでは約0.149ドルになります。これは計算の意味を示す仮の例で、両モデルの採用率を測った結果ではありません。Google 側の追加料金と、双方の手作業による修正時間を入れると結果はさらに変わります。
小さな試行でも、次の条件を記録しておくと、後から判断を説明しやすくなります。
- 利用先とモデルを固定する。BFL では
flux-2-proとflux-2-pro-previewを混在させず、Google ではgemini-3-pro-imageを確認する。 - 自分の仕事から、文字のない画像、日本語入りバナー、商品編集など必要な案件を選ぶ。同じ案件では素材、出力寸法、採用条件をそろえる。
- 生成回数、実際の課金、採用枚数、手直し時間を記録する。気に入った1枚だけを比較対象にしない。
- 待ち時間が問題になる仕事では、同じ利用条件で所要時間も測る。モデル名だけから速度差を決めつけない。
API を実装する場合、BFL は生成開始時に返る id と polling_url で完了を確認する方式です。完了後の画像 URL は10分間有効なので、必要な画像を保存する処理も費用試算とは別に用意します。BFLのモデル概要と利用方法
参照画像なし・2K以内の費用を先に抑えたいなら、FLUX.2 Pro から試す理由があります。日本語を含む文字、検索情報を使った画像、4K出力、多数の参照画像が必要なら、Nano Banana Pro の該当機能を自分の素材で確かめる価値があります。参照画像を4枚使うような条件では価格差が小さくなるため、採用率と修正時間を判断の中心に置けます。
まずは BFLの公式ガイドから Playground、または Googleのモデルページから AI Studio に進み、小さな同条件の比較を行えます。試用環境があることと、Nano Banana Pro の標準 API に画像生成の無料枠があることは別です。自動化に移る前に、使う経路の料金を確認してください。FLUX 系の中で調整機能も比べたい場合は、FLUX.2 FlexとProの違いも参考になります。



