GPT Image 2.5をAPIで使い始めるなら、まずFlareを試し、変更してほしくない細部が多い編集でSunburstを比較するのが出発点になります。OpenAIはFlareを多くのアプリケーションに適した標準的な選択肢、Sunburstを商品画像や広告素材などで編集精度を重視する選択肢として紹介しています。Sunburstは生成により長い時間を要するという位置付けです。OpenAIの発表
ただし、「生成はFlare、編集はSunburst」という機能の分担ではありません。両方とも画像生成と編集ができ、品質設定も共通です。判断の軸は、作業に必要な精度をどのくらいの待ち時間と費用で満たせるかです。
この記事は2026年9月9日に確認した公式情報と、用途に合わせた比較方法をまとめたものです。両モデルを実際にAPIで動かした性能検証ではなく、掲載する図も選び方を説明する図解です。
最初に決めるのは、画像のどこまで変えてよいか
例えば新しいキャンペーンの背景案を作る段階なら、構図や小物が多少変わっても、方向性を判断できれば役に立ちます。複数案を見て指示を調整するこの工程では、生成速度を重視するFlareから試す理由があります。
一方、採用済みの商品写真で「背景だけを冬の室内に変えたい」という作業では、同じ変更でも条件が増えます。ボトルの形、ラベルの配置、商品の色、写り込んだロゴが変わると、背景がきれいでも採用できません。このように変更箇所よりも、維持したい箇所の条件が厳しいときに、Sunburstの編集精度を自分の素材で確かめる価値があります。
| 作業と採用条件 | 最初に試す候補 | 続ける・切り替える判断 |
|---|---|---|
| 広告の構図や雰囲気を広く探す。小物や背景の変化を許容する | Flare | 方向性が読み取れる案を素早く得られるなら継続する |
| 記事やSNS用の画像を作る。主要な被写体と指定内容が合えば使える | Flare | 必要な品質で採用できるかを確認し、再生成の多さも見る |
| 商品写真の一部を編集する。形状やラベルを維持する必要がある | Sunburstも比較 | 指示した変更と、維持条件の両方を満たすかを元画像と照合する |
| 同じ被写体を使った広告の差分を作る。細部の統一が必要 | 両モデルで比較 | 個々の見栄えに加え、画像を並べたときの一貫性を確認する |
この表は用途から考えた試行順であり、モデル別の合格率を測った結果ではありません。Flareで編集条件を満たせるなら、そのまま使えます。Sunburstでも条件を満たせない画像は、別の編集手段や人の修正を含めて判断します。
モデル名・品質設定・速度の数字を混同しない
APIで指定する正式なモデル名は次の2つです。「GPT Image 2.5」というシリーズ名だけで実装せず、実際に使う識別子を保存してください。
| 項目 | Flare | Sunburst |
|---|---|---|
| モデルID | gpt-image-2.5-flare | gpt-image-2.5-sunburst |
| 日付付きスナップショット | gpt-image-2.5-flare-2026-09-08 | gpt-image-2.5-sunburst-2026-09-08 |
| 入力・出力 | テキスト・画像を入力し、画像を出力 | テキスト・画像を入力し、画像を出力 |
| 主な位置付け | 日常的な高品質画像の高速生成 | 生成と編集、特に編集精度を重視する作業 |
| 生成・編集・マスク編集 | 対応 | 対応 |
仕様はFlareの公式モデル情報とSunburstの公式モデル情報で確認できます。モデル情報に掲載されていることと、自分の組織・プロジェクトから利用できることは別なので、導入時にはアカウントの利用条件も確認します。
品質を上げることと、モデルを切り替えることは別
両モデルともlow、medium、high、xhigh、max、autoを使え、既定値はautoです。Flareのmaxを選んでもSunburstには切り替わりません。また、同じ品質名であっても、2モデルの見た目や消費トークン数が必ず一致するわけではありません。公式のサイズと品質設定
ラフ案にはlowから入り、最終素材では必要に応じて高い品質設定を比較できます。モデルの違いを確かめたいときは、まずサイズと品質を同じ明示値にします。その後、各モデルで採用条件を満たす設定を探すと、「モデル差」と「設定差」を分けて判断できます。既定のauto同士だけでは、品質設定を固定した比較にはなりません。
解像度だけで選び分ける必要もありません。両モデルともカスタムサイズに対応し、公式の推奨サイズには1024×1024、1536×1024、1024×1536があります。まず納品先の縦横比に合う共通サイズを選ぶ方が、不要な条件差を減らせます。出力サイズの公式仕様
「50%速い」の比較相手はSunburstではない
OpenAIのAPI向け説明では、Flareのレイテンシーは旧GPT Image 2より50%低いとされています。Images 2.5全体の説明にある「最大50%短縮」も、Images 2.0との比較です。FlareがSunburstより50%速い、という数字ではありません。公開時の比較説明
この発表から、特定の秒数で生成が終わるとも言えません。実装で知りたいのは、リクエストを開始してから、保存した最終画像を使える状態にするまでの待ち時間です。モデルだけでなくサイズや品質、編集内容をそろえ、自分の処理経路で確認してください。
商品画像の比較では「変わった部分」と「残った部分」を見る
比較用の題材には、実際に制作で困っている素材を使います。例えば、正面から撮影した化粧品ボトルを参照画像にし、次のような指示を両モデルに渡します。
“背景を明るい冬の室内に変更してください。ボトルの輪郭、ラベル内の文字と配置、キャップの形、商品の色は維持してください。新しい装飾は背景に置き、商品には重ねないでください。
これは検証用の指示例であり、条件を完全に守れることを保証するものではありません。比較前に「背景が冬らしくなった」「商品に装飾が重なっていない」という変更の条件と、「ラベルの文字が欠けていない」「キャップの形が元画像と同じ」という維持の条件を分けておきます。全体の印象がよいだけで採用すると、後工程で細部の差し戻しが発生します。

公式ガイドも、マスクは編集の手掛かりであり、その形を厳密に守る境界ではないと説明しています。文字の描画、同じ被写体の一貫性、構図には引き続き制約があります。Sunburstを選んでも、マスク外の完全な保持や文字の正確さまで自動的に保証されるわけではありません。マスク編集の注意点、既知の制約
実施時には同じ参照画像、指示文、出力サイズ、品質設定を使い、返された画像ファイルを保存して開きます。モデル名、処理時間、usage、採用の可否と理由を一緒に残すと、見栄えの記憶に頼らず比較できます。1枚だけの出来をモデル全体の結論にせず、日常的に処理するほかの素材でも、同じ維持条件を満たせるかを確かめます。
Flareで背景変更はできるもののラベルが変わり、Sunburstでは採用条件を満たせるなら、その種類の編集をSunburstに振り分ける根拠になります。両方とも満たすなら、待ち時間と費用で選べます。両方とも満たさないなら、指示の調整だけを繰り返す前に、商品部分を別レイヤーとして保持するなど、制作工程そのものを見直します。
単価が同じでも、採用できる1枚の費用は変わる
2026年9月9日時点のOpenAI公式Standard料金では、両モデルのトークン単価は共通です。100万トークンあたり、テキスト入力は5米ドル、画像入力は8米ドル、画像出力は30米ドルです。キャッシュ済み入力はテキストが1.25米ドル、画像が2米ドルになります。OpenAI公式料金表
したがって、Flareを「安いモデル」、Sunburstを「高いモデル」と単価だけで分けるのは適切ではありません。実際の1枚あたりの料金は使用量に左右され、採用できるまでに再生成すれば、その分の費用も増えます。詳しい見積もりはGPT Image 2.5 APIの料金と予算計算で確認できます。
比較では、次の値を用途別に集計すると判断しやすくなります。
text採用画像1枚あたりのAPI費用 = 比較対象の実際のAPI費用の合計 ÷ 採用画像数
採用できなかった試行の費用も合計に含めます。採用画像が0枚なら、この式で単価を出さず「条件を満たす画像を得られなかった」と記録します。人がラベルを修正した時間や再確認にかかった時間は、API料金とは別に記録してください。API費用の小さな差より、人の手戻りが選択を左右することもあります。

この比較では固定秒数、採用率、1枚あたりの実績費用は測定していません。Sunburstの精度を重視する公式の位置付けから、採用率の向上や総費用の低下まで確定した結果として扱うことはできません。
APIに組み込むときは、用途ごとに選択を残す
Image APIでは、生成・編集リクエストのmodelにどちらかの画像モデルIDを指定します。Responses APIでは、トップレベルのmodelに対応する主モデルを指定し、image_generationツール内のmodelでFlareまたはSunburstを選びます。会話を続けながら編集する用途では、Responses APIが選択肢になります。画像生成APIの公式ガイド
Responses APIの主モデルには別途料金がかかるため、Image APIを直接呼ぶ構成と総費用を比べる際は、その分も含めます。ChatGPTのImages 2.5やSketchといった画面上の機能名から、APIで使われるモデルや指定方法を推定しないでください。FlareとSunburstはここで説明したAPIのモデル選択です。
最初の導入ではFlareで代表的な生成・編集を試し、どの条件で採用できなかったかを残します。その失敗が商品形状や細部の保持に集中するなら、同条件でSunburstを比較します。以後は「すべてを片方に統一する」ことを前提にせず、ラフ案、一般素材、細部を保つ編集のそれぞれで、採用条件を満たすモデルと品質設定を選べるようにしておくと運用しやすくなります。



