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Claude Sonnet 5の値上げは撤回。現在のAPI料金と予算の見直し方

14 分で読めますClaude

Claude Sonnet 5のAPI料金は100万トークン当たり入力2ドル・出力10ドルに据え置かれました。撤回された改定との違いを確認し、トークン分割方式の変更やキャッシュを含む実際の使用量から予算を見直します。

Claude Sonnet 5の料金据え置きとAPI予算の見直し

Claude Sonnet 5の値上げは撤回されています。Anthropicは2026年8月10日、9月1日に予定していたAPI料金の引き上げを取り消し、提供開始時の単価を標準料金にすると発表しました。2026年9月6日時点の基本料金は、100万トークン当たり入力2米ドル、出力10米ドルです。公式リリースノートの8月10日更新Sonnet 5の公式発表で確認できます。

予算表に入力3ドル・出力15ドルを設定しているなら、撤回された改定後の単価が残っています。ただし、すでに入力2ドル・出力10ドルで見積もっていた場合、単価は変わりません。ProやMaxの月額料金とは別の話です。

取り消された料金と、現在適用される料金

以下はAnthropicの標準Claude APIのトークン料金です。金額はすべて100万トークン当たりの米ドルで、入力と出力を別々に計算します。現在の公式料金表に基づきます。

区分現在の料金撤回された9月1日の改定予定
通常の入力2ドル3ドル
出力10ドル15ドル
キャッシュ書き込み・有効期間5分2.50ドル
キャッシュ書き込み・有効期間1時間4ドル
キャッシュ読み取り0.20ドル

キャッシュ欄の「—」は、撤回された改定予定との比較値をこの表に載せていないことを示します。無料という意味ではありません。

たとえば、月間の通常入力が800万トークン、出力が150万トークンという仮定なら、基本料金の見積もりは次のように変わります。

  • 撤回された単価での予算:8 × 3ドル + 1.5 × 15ドル = 46.50ドル
  • 現在の単価での予算:8 × 2ドル + 1.5 × 10ドル = 31ドル

差額は15.50ドルで、旧予算に対して約33.3%の減額です。「50%値上げの撤回」でも、旧予算から50%安くなるわけではありません。値上げ予定の単価が現在の1.5倍だったため、現在の見積もりは旧予算の3分の2になります。この計算は、同じSonnet 5の入力・出力トークン数を使った比較です。すでに発生した請求が33.3%減額されるという意味ではありません。

公式発表では、提供開始時の料金を恒久的なものとしています。予算表に新たな「キャンペーン終了日」を設ける根拠はありませんが、将来にわたる契約上の価格保証まで読み込まず、見積もり更新時には料金表を確認してください。

Sonnet 5のAPI予算と実際のトークン使用量

Sonnet 4.6からの移行では、単価だけで節約額を決めない

Sonnet 4.6の基本料金は入力3ドル・出力15ドルなので、Sonnet 5のほうがトークン単価は低くなっています。一方、Sonnet 5は新しいトークン分割方式を採用しており、Anthropicは同じテキストでもトークン数が約30%増えると説明しています。増加率は内容に依存するため、日本語にも一律に30%を当てはめることはできません。Sonnet 5の変更点

移行費用を見積もるときは、次の2つを分けて扱います。

まだリクエストを送っていない場合は、実際に送るシステム指示、会話、ツール定義、画像やPDFなどを含め、移行先モデルを指定してcount_tokensで入力を見積もります。このAPIが推定するのは入力トークン数です。将来の出力や最終的な請求額はわかりません。トークン数のカウント方法

すでにSonnet 5を利用している場合は、レスポンスのusageに記録された数値を使います。その値には新しい分割方式が反映されているため、さらに1.3倍すると使用量を過大に見積もります。

仮に、同じ業務を処理する月間使用量が次のようになったとします。いずれもキャッシュを使わない計算例で、実測値ではありません。

モデル入力出力基本料金の計算
Sonnet 4.6400万トークン100万トークン4 × 3 + 1 × 15 = 27ドル
Sonnet 5520万トークン110万トークン5.2 × 2 + 1.1 × 10 = 21.40ドル

この例では入力が30%、出力が10%増えていますが、費用は約20.7%下がります。入力と出力の増加率は一致するとは限らず、実際の比率によって結果は変わります。Sonnet 5では適応型思考が初期設定で有効になっており、思考の処理量を調整する設定も消費量に影響します。移行前後で同じ業務と設定を比べ、単価差から一律の削減率を約束しないことが大切です。思考機能を含むモデルの変更点

キャッシュを含むusageを重複なく計算する

請求を確認するときに間違えやすいのは、通常入力とキャッシュ入力の関係です。Messages APIのusage.input_tokensキャッシュされていない入力を表し、キャッシュ読み取りや書き込みは別の項目に記録されます。公式のキャッシュ使用量の説明

usageの項目集計する対象適用する単価
input_tokensキャッシュされていない入力2ドル
cache_read_input_tokensキャッシュから読み取った入力0.20ドル
cache_creation.ephemeral_5m_input_tokens有効期間5分のキャッシュへの書き込み2.50ドル
cache_creation.ephemeral_1h_input_tokens有効期間1時間のキャッシュへの書き込み4ドル
output_tokens出力10ドル

単価の単位はここでも100万トークンです。cache_creation_input_tokensはキャッシュ書き込みの合計であり、5分と1時間の内訳を足した値と重なります。内訳を計算したあとに、合計項目をもう一度加算してはいけません。両方の有効期間を使っているのに合計しか保存していなければ、正確な書き込み料金はその数値だけでは決まりません。

集計したトークン数をそのまま代入する場合、標準料金での計算式は次のとおりです。

text
トークン料金(米ドル)= (通常入力 × 2 + 5分キャッシュ書き込み × 2.50 + 1時間キャッシュ書き込み × 4 + キャッシュ読み取り × 0.20 + 出力 × 10)÷ 1,000,000

たとえば、ある期間の使用量を通常入力120万、5分書き込み80万、1時間書き込み30万、読み取り1,200万、出力45万トークンと仮定します。

text
通常入力 1.2 × 2 = 2.40ドル 5分書き込み 0.8 × 2.50 = 2.00ドル 1時間書き込み 0.3 × 4 = 1.20ドル キャッシュ読み取り 12 × 0.20 = 2.40ドル 出力 0.45 × 10 = 4.50ドル 合計 12.50ドル

この場合、cache_creation_input_tokensに相当する110万トークンは80万と30万の合計です。追加の料金項目ではありません。また、読み取り1,200万トークンを通常入力として計算すると、その部分だけで24ドルとなり、正しい2.40ドルを大きく上回ります。

この式は標準APIのトークン料金を求めるためのものです。Batch処理、地域別の加算、ツール利用料、税金などを含む最終請求額は別途確認してください。

APIの使用量と請求額を照合する際の確認事項

請求額が予算と合わないときの確認順序

まず、請求元をそろえます。AnthropicのAPIを直接利用しているなら、Claude ConsoleのUsageやCostで、同じ期間・モデル・組織やワークスペースに絞って確認します。過去の使用量と費用の照合には公式のUsage and Costの説明が利用できます。

次に、手元の予算と使用量の集計を次の順で見直してください。

  1. 予算の単価を確認する。 Sonnet 5に3ドル・15ドルが設定されていれば、撤回された改定予定が残っています。
  2. 対象期間とモデルを一致させる。 日付の区切りやタイムゾーンの違い、ほかのモデルの利用を混ぜていないかを確認します。
  3. 入力の内訳を分ける。 通常入力、キャッシュ書き込み、読み取りをそれぞれの単価で計算し、書き込み合計と内訳を二重に足していないかを確認します。
  4. 実際のusageに増加率を掛けていないか確認する。 旧モデルからの概算に使った30%という係数が、Sonnet 5の実績集計にも残っていれば削除します。
  5. トークン料金以外の項目を確認する。 ツール料金や請求元独自の条件まで、入力・出力の単価だけで説明しようとしないようにします。

Claude Codeを使っている場合、/usageに表示されるセッションの金額はローカルでの推定です。ProやMaxに含まれる利用とAPI課金は区別する必要があり、APIの請求はConsoleで確認します。詳しくはClaude Codeの費用管理で説明されています。どちらの支払いが適用されているかわからない場合は、Claude CodeのAPIキー利用とサブスクリプションの違いも参照してください。

Amazon Bedrock、Googleのクラウドサービス、その他のAPI提供事業者を経由している場合は、その請求元の料金表と契約条件が基準です。クラウドの地域別エンドポイントなどには追加料金が設定される場合があります。今回の据え置きから、すべての提供事業者の請求単価が2ドル・10ドルになるとは判断できません。クラウド経由の料金に関する公式説明

後から結果を受け取れる処理はBatchも検討する

リアルタイムの応答が不要な処理には、通常のAPIとは別にBatch APIがあります。Sonnet 5のBatch処理は、100万トークン当たり入力1ドル・出力5ドルで、基本の入力・出力単価が標準料金の半額です。非同期処理なので、結果をすぐに表示する対話機能には同じ条件で置き換えられません。Batch処理の公式料金

最初の計算例にある入力800万・出力150万トークンがBatchの対象になると仮定すれば、基本料金は8 × 1 + 1.5 × 5 = 15.50ドルです。すべての処理や追加料金が半額になるという意味ではなく、Batchに移せる処理量について別の予算を立てます。

まずは通常APIの予算を現在の単価に修正し、そのうえで実際の入力・出力とキャッシュの内訳を確認してください。これで「撤回された値上げによる予算差」と「処理量や使い方による費用差」を分けて説明できます。

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