メインコンテンツへスキップ

AI画像拡張のやり方:写真の枠外を描き足すツールと操作手順

写真の左右に余白を足すには、画像を引き伸ばさずAI画像拡張を使います。比率調整、元写真の保護、会話での編集に合うツールを選び、枠外の生成から継ぎ目の修正、APIでの自動化まで進められます。

LaoZhang AI Team公開更新 25 分で読めます
目次
写真の元の枠を残し、左右の背景を広げるイメージ

正方形の写真を横長のバナーにしたい、人物を切らずに左右へ余白を足したい。そんなときは、元画像の外側に背景を描き足すAI画像拡張(アウトペインティング)を使います。目的の比率を決め、元写真を配置し、空いた部分を生成するのが基本です。被写体ごと横へ引き伸ばす必要はありません。

比率を変えるだけならClipdrop Uncrop、Canvaでデザインを続けるならマジック拡張、元写真と生成部分を分けて仕上げたいならPhotoshop、言葉で修正を重ねたいならChatGPT Imagesが選択肢です。Canva本体の無料利用と、マジック拡張の利用資格は別です。無料の入口だけで選ばず、必要な機能が自分のプランに含まれるか確かめてください。

以下は2026年10月11日に確認した公式資料に基づく操作案内です。ツール同士の画質・速度比較や、掲載する指示例の生成実験は行っていません。

写真を広げる前に、拡張と拡大を区別する

AI画像拡張は、写真に写っていない外側を推測して生成します。解像度を上げる「高画質化」とは目的が違います。

したいこと選ぶ処理元写真との関係
正方形を横長にし、周囲の背景を足す画像拡張・生成拡張・Uncrop枠外に新しい内容を作る
同じ構図のまま大きく表示したいアップスケール構図を保ち、画素数や細部を補う
写真の一部を消して穴を埋めたい生成塗りつぶし・部分編集既存の枠内を編集する
商品の後ろを別の場所にしたい背景変更元の背景そのものを置き換える

「Uncrop」という名前でも、切り抜く前の写真を取り戻せるわけではありません。元のファイルに残っていない景色や手足は、新たに作られた内容です。実際に撮影された範囲が重要な記録写真では、元データを探すことを優先します。

無料で使える?オンラインの拡張ツールを用途で選ぶ

無料で試したい場合は、ChatGPT Imagesの利用対象やブラウザ型ツールの入口から確認できます。ただし、「無料プランがある」「無料エディターがある」「この画像拡張機能が無料で使える」は同じ意味ではありません。

用途選択肢選ぶ理由と利用条件
写真を別の比率に合わせたいClipdrop Uncrop画像のアップロードと新しい比率の指定で枠外を生成する専用ツール。公開機能ページだけでは無料回数や出力条件を確定できない
拡張後に広告やSNSのレイアウトを組みたいCanva マジック拡張生成後、そのまま文字や素材を配置できる。日本語FAQはCanvaプロの有料機能と説明
写真の重要部分を残して細かく合成したいPhotoshop 生成拡張キャンバス拡張と、レイヤー・マスクによる仕上げを一つの編集環境で進められる。利用する契約と生成機能の条件を確認
比率や周囲の場面を言葉で調整したいChatGPT Images既存画像を会話や選択ツールで編集でき、全プランが利用対象。無料プランの固定回数は同資料に記載されていない

Canvaの公式FAQには無料トライアル中にマジック拡張を体験できるとの説明があります。日数、カード登録、更新時の料金はこの機能ページでは確認できないため、申し込み画面の条件を読んでから判断してください。「無料体験あり」だけで継続利用も無料とは言えません。

商品ラベルや人物の顔を変えられない仕事なら、選択時点で元画像を別レイヤーに残せる編集方法を用意します。ツール名だけで元写真の保護を保証することはできません。

比率調整、被写体の保護、会話での編集、自動処理を使い分ける概念図

正方形の左右を描き足して、横長の画像にする

最初に決めるのは「何を生成するか」より、完成画像で被写体をどこに置くかです。中央の商品を残すなら左右へ、左側に人物を置いて右側に見出しを載せるなら右へ余白を足します。

たとえば1,080×1,080の正方形を、高さを変えず1,920×1,080の横長にする場合、足す横幅は840ピクセルです。中央に置くなら左右に420ピクセルずつ足します。これは配置の計算例で、生成品質を保証する拡張幅ではありません。

Canvaで比率を指定して拡張する

Canvaプロなど、マジック拡張を使える状態が前提です。日本語公式ページの手順は次の流れです。

  1. Canvaを開き、「作成」から「アップロード」を選びます。
  2. 拡張する写真やイラストをアップロードします。
  3. 画像を選択し、「写真を編集」から「マジック拡張」を開きます。
  4. 1:1、16:9、4:5など、使う場所に合う比率を指定します。
  5. 「拡張」を押し、生成された外側の背景を確認します。
  6. 文字を載せる場所と被写体の位置を見直し、「共有」からPNGやJPGなどでダウンロードします。

成功の目安は、目的の比率になったことに加え、元の被写体を切らず、追加した背景が接合部で不自然に途切れていないことです。広告の見出しを置く場合は、余白に新しい物体が増えて読みにくくなっていないかも見ます。文字は拡張後にデザイン要素として載せると、位置や表記を自分で管理できます。

Clipdropで比率だけを変更する

レイアウト作成より写真の枠を広げることが目的なら、Uncropの公式手順は簡潔です。画像をアップロードし、新しい比率を選ぶと、その比率に合わせた画像が生成されます。結果では元画像の端と生成部分を見比べます。人物の形や商品の輪郭が変わった場合は、その結果を完成品として採用せず、次のレイヤーを使う方法へ切り替えます。

元写真を変えたくないときは、生成後に原画像を重ねる

人物の顔や商品の形を厳密に残したい場合、生成への指示だけに任せず、元写真を変更しないレイヤーとして保管し、生成した背景の上に重ねる方法が使えます。拡張モデルの精度と、元データを残す編集操作を分けて考えるのがポイントです。

Photoshopでは、まず原画像を保存し、作業用コピーで拡張します。Adobeの公式手順では、切り抜きツールのハンドルを枠の外へ動かし、コンテキストタスクバーで「生成拡張」を選択します。Fireflyモデルを選び、プロンプトを空欄にしたまま「生成」を押し、プロパティパネルで候補を選びます。

空欄から始めるのは、既存画像の続きを作る公式の操作です。「空欄なら最もきれいに仕上がる」という比較結果ではありません。必要な背景が具体的なら、その内容を指示する方法もあります。

生成後は、保管した元写真を同じ大きさ・同じ位置で上に置きます。元写真側へ変形や色調整をかけず、外側と接合部を下の生成背景で調整します。元の範囲内で境界をぼかすと、その部分は合成によって変わります。元の画素をすべて残す必要があるなら、境界調整は元の範囲外で行い、最後の書き出しによる色変換やJPEG圧縮も区別してください。

この方法でも、元写真に写っていない商品の裏側や人物の腕が正しく復元されるわけではありません。欠けた重要部分の正確さが必要なら、別の写真や撮り直しを使います。

ChatGPTで「左右だけ広げて」と会話しながら編集する

ChatGPT Imagesでは、既存の画像をアップロードして変更内容を伝えられます。画像を開いた編集画面では、選択ツールで範囲を指定する方法と、範囲を選ばずに会話で説明する方法があります。比率の選択、または指示文で目的の比率を伝えることも可能です。公式ヘルプは、選択範囲が正確とは限らず、編集がその外へ及ぶ場合があると説明しています。

たとえば、机に置いたマグカップの写真をバナーにするなら、次のように伝えます。これは使用するための指示例で、生成結果の掲載ではありません。

この写真を横長の16:9にしてください。マグカップの位置と大きさを保ち、右側に机と壁の続きを描き足してください。光は元写真と同じ向きにし、追加する右側には新しい物を置かず、見出し用の余白を残してください。

出力を見たら、まず比率と被写体の変化を確認します。次に、問題を一つに絞って「右側の机の縁だけ、元の高さに合わせてください」などと修正します。結果が改善したときにその画像を保存し、次の修正に進みます。毎回すべてを変更させるより、どの指示でどこが変わったかを追えます。

顔やロゴまで変わった場合は、同じ会話で何度も保護を頼むだけで解決しようとせず、元画像に戻します。元写真の保持が優先なら、生成結果から外側だけを使って合成する方法へ移るほうが、残す範囲を自分で決められます。

継ぎ目、ゆがみ、被写体の変化を直す

不自然な結果は、最初から全部を作り直す前に「どこが困るか」を分けます。以下は編集を進めるための対処案で、一定の改善率を保証するものではありません。

見える問題まず試す操作採用してよいかの判断
接合部に線や色の差が出る問題の辺だけを再生成するか、背景側の色と明るさを調整する元の背景から続く線・光・色がつながるか
建物や机の直線が曲がる残したい線の高さや方向を指定し、その部分に絞って編集する接合部の両側で線の向きが一致するか
人物や商品そのものが変わる元画像へ戻し、原画像を上に重ねて外側だけ使う顔、輪郭、ラベルなど重要部分を元データと比較できるか
余白に物が増える「空の壁」「物を置かない机」など、追加部分の内容を限定する見出しやボタンを置ける空間が残るか
大きく広げると別の場面になる完成幅を見直し、片側ずつ編集する。別の候補も比較する必要な構図が得られ、元写真との関係が保たれるか

元の枠を残して周囲を広げ、生成部分を調整して仕上げる工程の概念図

拡張幅に万能の推奨割合はありません。必要な余白を先に決め、結果が崩れるなら一度に生成する範囲を分けます。狭くすれば必ず成功するわけでもないため、繰り返しても重要部分が安定しないときは、元写真を使う合成か別素材へ切り替えてください。

背景を広げるだけでなく、服装、画風、被写体まで変えるなら、既存画像を編集するAIの選び方が次の検討対象です。画像拡張では、まず枠外を足す作業に絞ると、必要な変更を見失いにくくなります。

現在のAPIで画像拡張を自動化するには

大量の素材を処理する場合は、元画像、完成サイズ、残す位置、生成指示、出力ファイルを一つの処理として管理します。APIが画像を返すことと、目的の拡張が使える品質で完成することは別なので、保存後の確認や元画像を重ねる工程も組み込みます。

OpenAI:単発の編集と、会話を引き継ぐ編集を選ぶ

現在の画像生成ガイドでは、画像を一度編集するならImage API、修正を会話として続けるならResponses APIを案内しています。現行の画像モデルIDはgpt-image-2.5-sunburstとgpt-image-2.5-flareです。Image APIでは画像モデルを直接指定します。Responses APIでは、対応する会話用モデルを上位のmodelに指定し、image_generationツール側に画像モデルを指定します。

単発の枠外生成は、次の順序で設計できます。

  1. 完成サイズと配置を決める。 元画像を最終キャンバスに置き、足す部分を空けます。
  2. 編集用画像とマスクを作る。 元写真を置いた範囲と、新しく描いてほしい範囲をアルファチャンネルで区別します。透明な部分が編集対象です。
  3. 入力の条件をそろえる。 ガイドでは編集画像とマスクは同じ形式・寸法で、50MB未満が必要です。RGBの白黒画像だけを渡すのではなく、マスクにアルファチャンネルがあることを確認します。
  4. 画像編集エンドポイントへ渡す。 POST /v1/images/editsで画像、マスク、モデルと指示を指定します。指示には追加部分の背景、元の被写体の位置、必要な余白を含めます。画像参照の形式は現在のHTTP仕様に合わせます。
  5. 出力サイズを明示する。 2026年10月20日時点のガイドでは、現行2.5モデルの任意寸法は両辺が16の倍数、長辺3,840px以下、長辺と短辺の比が3:1以内、総画素数655,360〜8,294,400が条件です。たとえばsize: "1536x864"は16:9で、1536÷16=96、864÷16=54と両辺が16で割り切れ、総画素数は1536×864=1,327,104なので条件に収まります。16:9でも1920x1080は1080÷16=67.5と割り切れないため、この条件を満たしません。なお、寸法を指定しただけで元画像の位置が保証されるわけではありません。
  6. 返った画像を保存する。 Image APIの画像データはbase64で返ります。デコードして指定形式のファイルとして保存し、寸法と画像として読み込めることを確認します。
  7. 原画像と照合して仕上げる。 外側の生成、接合部、被写体の変化を確認します。元の画素を残す設計なら、保存した原画像を所定の位置へ合成して完成させます。

GPT Imageのマスクは生成のガイドであり、形状を完全に守る硬い境界ではありません。複数画像を入力した場合、マスクは最初の画像に適用されます。この制約はガイドのマスク説明に明記されています。

会話を続ける設計では、前回の応答IDをprevious_response_idで渡すか、画像出力を会話の文脈に戻します。既存画像を編集させるときは画像の文脈を含めてaction: "edit"を指定できます。画像を含めずに編集を強制するとエラーになります。各段階の画像を保存しておけば、修正前の結果へ戻れる構成にできます。

Google Cloud:旧Imagenの手順を現行Geminiへ置き換える

旧Vertex AIのアウトペインティング資料には、imagen-3.0-capability-001などを停止対象とし、2026年6月30日までの移行を勧める警告があります。ページ下部に残るEDIT_MODE_OUTPAINTやmask_dilationのサンプルを、そのまま現在の入口として使わないでください。

現在のGoogle CloudのGemini画像編集資料は、画像とテキストを入力する編集と、複数ターンの修正を案内しています。gemini-2.5-flash-imageやgemini-3.1-flash-imageなど、画像編集に対応するモデルを選び、元画像と「左右に背景を足して16:9にする」といった指示をcontentsのpartsに渡す設計です。リクエスト全体の上限は50MBです。

設定を組むときは、正式なフィールド定義に合わせます。generationConfig内のresponseModalitiesとimageConfigは同じ階層です。画像はinlineDataまたはfileDataのPart、指示はテキストのPartとして渡し、返された画像を次の編集入力にも使えます。比率や出力解像度は選んだモデルの対応範囲で指定します。

旧Imagenのマスク編集と現在の画像・テキスト編集は、同じ制御を持つAPIではありません。商品の元画素を必ず保持する処理なら、Googleでも原画像を別に保存し、生成した外側を合成する工程を用意します。これらは公式仕様に基づく実装手順であり、この記事で認証設定、SDK導入、実API呼び出し、課金検証を済ませたサンプルではありません。

よくある質問

CanvaのAI画像拡張は無料で使えますか?

日本語の公式FAQでは、マジック拡張はCanvaプロの有料機能です。無料エディターの利用と混同しないでください。無料トライアルの案内はありますが、期間や支払い・更新条件は申し込み時に確認する必要があります。

切り抜く前の写真をAIで元どおりに戻せますか?

元データに残っていない部分を正確に取り戻すことはできません。Uncropやアウトペインティングは周囲を推測して作る処理です。撮影時の事実が必要なら、元の画像ファイルや別カットを使ってください。

元の人物や商品を変えずに、背景だけ広げる方法はありますか?

元画像を別レイヤーに保管し、拡張した背景の上に同じ位置・大きさで重ねる方法があります。プロンプトやマスクだけで元の全画素が不変になるとは言えません。ChatGPTの選択範囲やGPT Imageのマスクにも、編集境界に関する制約があります。

正方形の写真を16:9にすると、被写体も横へ伸びますか?

画像拡張で左右の背景を足すなら、被写体を横へ引き伸ばす必要はありません。元の縦横比を保って配置し、足りないキャンバスを生成します。被写体が変形した結果は採用せず、元画像へ戻して配置と編集範囲を見直します。

昔のVertex AI Imagenのアウトペインティングコードは使えますか?

現行の実装としては使わないでください。旧公式ページは対象モデルの停止と移行を案内しています。現在のGemini画像編集を使い、旧OUTPAINTやマスク拡張率を新モデルのパラメーターへ流用せず、対応する入力・出力仕様に合わせて組み直します。

参考資料9

本文で参照している外部ページを、登場順に並べています。最終更新日:2026年10月20日。

  1. 1.Clipdrop Uncropclipdrop.co/uncrop
  2. 2.Canva マジック拡張canva.com/ja_jp/features/ai-image-expander
  3. 3.Photoshop 生成拡張helpx.adobe.com/photoshop/desktop/create-open-import-images/create-images/explore-beyond-the-canvas-with-generative-expand.html
  4. 4.ChatGPT Imageshelp.openai.com/en/articles/11084440-images-in-chatgpt
  5. 5.現在の画像生成ガイドdevelopers.openai.com/api/docs/guides/image-generation
  6. 6.現在のHTTP仕様developers.openai.com/api/reference/resources/images/methods/edit
  7. 7.アウトペインティング資料docs.cloud.google.com/vertex-ai/generative-ai/docs/image/edit-outpainting
  8. 8.Google CloudのGemini画像編集資料docs.cloud.google.com/gemini-enterprise-agent-platform/models/capabilities/gemini-edit-images
  9. 9.正式なフィールド定義docs.cloud.google.com/gemini-enterprise-agent-platform/reference/mcp/tools_list/generate_content
さらに読む: AI 画像生成
ChatGPT、Gemini、Firefly、デザインツール、APIなど、既存画像を編集する選択肢を示す概念図
AI 画像生成

ChatGPT以外の画像編集AI:写真から画像を作るツールと使い方

ChatGPT以外で写真を編集するなら、言葉で変更を重ねるGemini、範囲を指定するFirefly、キャンバスで参照画像を組み合わせるRecraftが選択肢です。変えたい部分と残したい部分を先に決め、目的に合う操作から始めましょう。

31 分
青いじょうろを透過PNGにした例。透明部分が市松模様で表示されたファイルと、白・暗い色・青の背景に同じじょうろを重ねたサムネイルが並ぶ
AI 画像生成

透過PNGの作り方:素材で選ぶ方法と保存後の確認

ロゴは透明色の指定、写真はペイントやプレビューの背景削除、新規素材や大量処理はGPT Image 2.5が向いています。保存後は色の付いた背景に重ね、JPGでないかも確かめます。

32 分